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フク「はぁ……。まだ信じられない。ごめんね、おばあちゃん。鬼なんかいるわけないなんて言って」
『それで充分だよ』
Aはフクの目線に合わせるようにしゃがんだ。
『鬼を知らず、鬼になんて遭遇せず、天寿を全う出来ればそれだけで充分幸せだよ』
フク「お姉さんも、鬼狩り……なの?」
『ん?そうだよ?』
フク「ごめんなさい、私……。昨日、お母さんに話す時”道で倒れてた“なんて言っちゃって……」
フクの言葉に驚くも、Aは優しくフクを抱き締める。付かなくて良い嘘を付かせたのはこちらなのに。
『ううん。フクちゃんのお陰で、楽しいひとときを過ごせたんだもの。本当は私が謝罪すべきなの。ごめんね、フクちゃん。嘘を付かせちゃって……』
フク「お姉さん……!!」
二人は抱きしめ合った。それを杏寿郎は微笑ましく見つめていた。
山下「炎柱!Aさん!大丈夫ですか!」
『山下さん!』
少しすると山下が数名の隠と共に駆け寄ってきた。
煉「なに!今片付いたところだ」
山下「ご苦労様でした。Aさんも、お疲れ様」
『あ、ありがとうございます……』
山下「……それで、無限列車は?」
煉「今夜中に整備を終え、明日から運行再開とのことだ」
山下「それは良かった。これで万事解決ですね」
煉「それは性急すぎるな」
『私もそう思います。40名以上も食べた鬼があんなに弱いはずありません』
山下「っ!では斬り裂き魔は、我々の目を撹乱するための?」
煉「或いはそうなのかもな。いずれにせよ、無限列車の鬼は別にいる。もっと強力な、得体の知れない鬼が何処かに潜んでいる」
『………』
山下「では明日。無限列車に……」
煉「無論!乗り込む!……もう、今日だがな!」
いつの間にか朝日が昇っていた。
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ななこ(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます!ドラマCDの胡蝶姉妹、良い話ですよね(泣)分かりました!書かせていただきます! (2022年1月31日 22時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
melody(プロフ) - はじめまして!読ませて頂きました。続きがとっても気になります。更新楽しみにしてますのでよろしくお願いします。 (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: 648912d438 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - ドラマcdで胡蝶三姉妹のような宇髄家の過去の日常をリクエストします! (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: baa6bfc0d1 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 月の舞さん» コメントありがとうございます!キメツ学園はいつか書こうかな、と思ってたので、番外編みたいな形で書かせていただきます!これからも応援よろしくお願いします! (2022年1月31日 19時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ななこさん» 無限列車編 終わりましたね…。いよいよ遊郭編か、楽しみです‼️リクエストいいですか?キメツ学園編も見てみたいなぁ〜。遊郭編の後でも構いません💦 更新頑張ってください‼️応援してます (2022年1月31日 12時) (レス) id: 6295bdffb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななこ | 作成日時:2022年1月12日 14時