・ ページ26
ーー音羽sideーー
白金大臣や天沼先生からの圧力がかかる。
どうすればいい。
官僚としての未来をとるか。
医者としての使命を果たすか。
喜多見「音羽先生、あなたの判断に任せます」
『あなたは医者ですから』
喜多見チーフの言葉と、A先生の言葉が俺の心にすとんと入って来た。
音羽「………」
そうだ。何を迷っている音羽尚！
迷う必要なんて、一つもないだろ！
俺は
医者だ！
音羽「天沼先生の救助を後回しにして下さい。今すぐオペが必要です」
天沼「なんじゃと！？」
音羽「離して下さい。オペを急ぐので」
天沼「お前の官僚人生、終わるぞ」
音羽「はい。ですが、人の命より大事なものなんて、この世にはないんです」
涼香「………」
音羽「離してください」
ーー涼香sideーー
音羽先生、“最低な人”かと思った。でも、やっぱり根っからの医者だわ。目付きが変わった。
まるで
お兄ちゃんとAちゃんみたいな。
音羽「緊急帝王切開します。涼香さんはそのまま立花さんに酸素を吸入しててください」
涼香「はい」
その後も音羽先生は苦しそうにしながらもオペをしていく。私はそんな音羽先生に自分の酸素吸入器を口に当てる。
だけど
音羽「私は良いんです」
そう言って手を払いのける。
涼香「もうずっと吸ってないですよね」
音羽「それでは貴女が持ちません」
涼香「誰の妹だと思ってるんですか」
音羽「………」
涼香「誰の親友だと思ってるんですか！」
私はMERのチーフドクター・喜多見幸太の妹で、スーパードクターであるAA先生の、唯一無二の親友だ。
だから
Aちゃんが来るまで
耐えてみせる！
ーー音羽sideーー
涼香さんを利用した俺が馬鹿だった。俺はなんて小さい男なんだ、と思うと同時に、涼香さんに感謝した。
そのまま帝王切開の手術を進める。
大丈夫。
大丈夫だ。
喜多見ーー音羽先生、あなたの判断に任せますーー
ーーあなたは医者ですからーー
あの2人が俺の事を信じてくれた。
“俺は医者だから”
ただそんな理由で俺の事を信用してくれたんだ。
だから、A先生が来るまで
耐えてみせる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 390人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
未夢亜(プロフ) - 初めまして、楽しく読ませていただいてます。続きがすごく読みたいです！待ってます！ (1月25日 1時) (
レス) id: b00b6f5c90 (このIDを非表示/違反報告)
�貊鐺� - 物語パート2も一気に読んじゃいました。 これで終わりんでんすね。。。 物語の続きはないのでしょうか？ 沢山の、いやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでしたm(._.)m (2023年4月28日 3時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
�貊鐺� - 物語読んでいて疑問に思ったのですが。。。 ･ページ28のここの部分 3人でオペをすること数分。赤ちゃんの姿が見え始めた。 もう少し この3人って誰のことですか？ 音羽先生と主人公ちゃんですよね？ 後1人は誰なんでしょうか？ (2023年4月28日 3時) (レス) @page28 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
�貊鐺� - 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 ・ページ25のここの台詞 『音羽先生、○○←名前です。赤ちゃんも、文乃さんも、音羽先生も、天沼さんも、涼香も。全員必ず助けますから』 これも正しくは彩乃さんも、ではないんでしょうか？ (2023年4月28日 3時) (レス) @page25 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
�貊鐺� - 物語読んでいて疑問に思ったのですが。。。 同じく･ページ24のここの部分 千住さんがエレベーターから戻って来た。どうやら無事袋を渡してくれたそうだ。 これ千住さんは袋ではなくめ酸素吸入器？を渡しに行ったのでは？ (2023年4月28日 3時) (レス) @page24 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななこ
| 作成日時：2021年10月16日 10時
