ﾀﾋを覚悟したのに、何故かサンズさん達はモブを守ろうとする。<8>【 Undertale】 (ページ31)

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381:潜在能力ページ31

A side

私は力いっぱい大木に向かって化猫を投げつけた。

体格差でいったら、
今の私の5倍以上はありそうな化猫は、

私の予想を越える勢いで吹っ飛んだ。

そのままめり込む程に大木に激突した化猫は
ピクピクと体を痙攣させている。

...oh....

まさかこんな吹っ飛ぶとは思ってなかった。

尻尾が外れた子狼達は
直ぐにフウの元へと駆けつける。

子狼「フウ!!!しっかりしろ!」

子狼「親父がもうすぐ来てくれるからな！」

フウ「......Aは..」

子狼「....A?
まさか、あのニンゲンの名前か？」

私は化猫が気絶したのを確認して
ホッと息をつく。

正直こうも上手く行くとは
思っていなかったからだ。

『.....はぁ』ﾍﾟﾀｯ

私は一気に力が抜けて地面にへたりこんだ。

正直アンダインの時と同じ事が出来るかは
分からなかったから
内心ヒヤヒヤしていたけど、

上手く行って本当に良かった。

一歩間違ったら、
私は今頃、さけるチーズになってただろう。

子狼「.....おいニンゲン、その目は何だ。」ｷﾞﾛｯ

子狼「...おい、
そもそもコイツニンゲンじゃないだろ、
子供にあんな巨大なモンスターを
投げ飛ばす力なんてあるはずがない。」ｼﾞｯ

その声に振り向くと、
フウのお兄さん達が私を警戒して
持っていた武器を此方に向けているではないか。

....まあ無理もない。
もし私が彼等の立場だったら同じ事をする。

『....仰る通りです。』

私は、彼等を刺激しないよう
視線を反らして会話を続ける事にした。

『....あの、フウちゃんですが、
早めに傷を塞いであげて下さい。
いくら治癒力が高いとは言え出血も多いし、
感染症にでもなったら大変です。』

子狼「...お前マジでガキなのか？」ｼﾞｯ

子狼「へ、こんな子供いたら不気味だな。」

『....全く仰る通り。』

私も身内にこんな子いたらイヤだよ。
頑張って構おうとして、
おままごとしよう!とか言ったら
冷めた目で見てきそうだもんね分かるよその気持ち。

子狼「....なあ、コイツどうする？」

子狼「....生かしておく必要は無いだろう。」

...ああ、やっぱりそうなるよね...!?

子狼達はジリッと私の方へと武器を構えたまま
にじり寄ってくる。

....でもさすがにもう体力が....

二人はそのまま動揺する私に飛びかかってきた。

フウ「...や....やめて兄さん!!」