ﾀﾋのうとして色々あってやっと皆の記憶を消し飛ばしてリセットしたと思ってたのに、あの子は覚えていた。<16>【 Undertale】

759:剥がれ落ちる仮定に混乱する ページ9

A side








『ｱｸﾞｴｯ!?』ｸﾞﾝｯ







突然

体の重力が逆さまになったかのような浮遊感と


無遠慮な引力に、


私は思わず情けない声を漏らした。








驚いて瞑っていた目を恐る恐る開けると


どうやらサンズの真上に飛ばされたようだ







ミラーの様子を見てみると、



虚ろな目でボーッと

私を見つめていたかと思うと、


次には

自分の手をジッと見つめて


握ったり、広げたりを繰り返している。







....確かに、様子がおかしい













ミラー?「.....んー....」ﾆｷﾞﾆｷﾞ









サンズ「お前、一体何してんだ?」ｼﾞｯ










ミラー?「...へぇ、こんな感じなんだね」ﾆｷﾞﾆｷﾞ







サンズ「....」ｼﾞｯ












その言い方はまるで











〔肉体〕を今知ったかのようで...











『.....ミラー....大丈夫...？』








私が声をかけると、




ミラーは顔をこちらに向かって上げ



ニコリと微笑んで見せる





その笑顔は




今まで見たことの無い程に








屈託の無い笑顔だった.....









ミラー?「A！生きてて嬉しいよ！
君の姿が変わっちゃったから、
見つけるの大変だったんだ！」ﾆｺﾘ






『....え？』






ミラーは嬉しそうにそう言うなり、



私の方へと両手を広げて優しく微笑んだ。








『....き.....君は一体....』







ミラー?「エヘヘ、この姿じゃ分からないよね、

ボクはメアだよ！久しぶり、A！」ﾆｺｯ





『!?え、な、メ、メアだって！？』驚愕









サンズ「....知り合いなのか...?」










...そんなバカな事ある訳がない...






彼はナイトメアの体内に思念体としてのみ


存在している者だ。






その彼自身も以前夢の中で、

もう決して外には出れないのだと嘆いていた




その彼がナイトメアから抜け出して...

ましてや違う世界になんて来れる訳がない







なのに、






その彼は今、目の前にいる..











私はもう訳が分からずに混乱した。











『...まさか...ナイトメアが出したの...?』





メア?「フフッ、違うよ！
彼なら、今頃大変なんじゃないかな?」ｸｽｯ





『...大変って、...彼に何したの...?』






メア「クスッ、ボクと一緒に行けば分かるよ。」ｽｯ






サンズ「...」ﾋﾟﾝｯ







メアが動くより一瞬早く


サンズの瞳が揺らめき





私の視界はグラリと渦巻いて真っ暗になった。

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