ﾀﾋのうとして色々あってやっと皆の記憶を消し飛ばしてリセットしたと思ってたのに、あの子は覚えていた。<16>【 Undertale】

771:神々の遊び ページ21

A side













カラス「....と言う訳で...

この娘は主への細やかな手土産なのです!」ﾊﾞﾊﾞｰﾝ








リーパー「.....何で土産がニンゲンなんだよ。」
ため息









あれからシロは

部屋を後にしようとした
リーパーを必死に引き留めて、


濃いめコーヒーを出しながら
一部始終を彼に説明していた。

私は特にする事も無かったので



相変わらず絶望したような顔で
ため息をつくリーパーを見ている










....本当は私も話しかけたいけど、





今彼の機嫌はすこぶる悪い



上に、
私は彼にとったら殲滅すべきニンゲンだ。


声をかけた瞬間にあの手に持ってる大鎌で

首をスパーンされたらかなわない。













リーパー「....ニンゲン。
こう見えても俺はﾀﾋ神だ。
あんまし見てると、
魂が抜けちまうかもしれないぜ?」ﾁﾗｯ





『...!?
あ、ごめんなさいﾀﾋ神様...』









チラリと此方を見たリーパーは、

私があまりにもジッと見つめる物だから

何処か罰の悪そうな顔でそう言った。








カラス「ふふん、
まぁ貴様のその気持ちは分かるぞ、
偉大なるﾀﾋ神様を生きているニンゲンが
拝見できる機会など、普通ありはしないからな！」
ｷﾗｷﾗ




『....君は本当に彼が大好きなんだね..』






まるで自分の事のように

嬉しそうに自慢気に話すシロは


以前のままで、とても可愛いくて、


私は思わず顔が綻んだ







.....のもつかの間....



――――――――チャキッ――――――――



カラス「...!」


『!?』ﾋﾞｸｯ





シロの方を見た一瞬の間に


私の首もとには
リーパーの大鎌の刃があてがわれていた。





リーパー「.....俺からお前に一つ提案がある。
飲めないなら、悪いがこの場で切り捨てるぜ。」






『...それは...提案と言うより最早宣告..』
ｶﾞﾀｶﾞﾀ





カラス「...」ｼﾞｯ







リーパー「...俺の友人がくれる花を、
お前が受け取って来い。
その花を枯らさないで
俺の家まで持って帰って来れたら
お前の強運に免じてソウルは切らないでやる。」






『....花.....』






以前チラッと花の話聞いたな...何だっけ







リーパー「...言っとくが
ただのガキの使いとは訳が違うぜ？
外にはお前達ニンゲンを殲滅したがってる奴等も、俺達に敵意を向けるニンゲンも
ウヨウヨしてるからな。」ﾁｬｷｯ






『....でしょうね....』ｹﾞﾝﾅﾘ








アンダインだけには会いたくないなぁ

772:彼女の緊張感はズレている→←770:それは無意識下の記憶...?

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す