762:懐かしい声、知らない瞳 ページ12
A side
その聞き覚えのある声に私は目を見開いた。
『...!?』バッ
サンズ「...」ジッ
先程まで、
〔白い何か〕
としか認識出来なかった物体の方へと視線を戻すと
2つの鋭い目玉が宙に浮いていて、
此方を気だるそうに見つめていた
恐らく顔も体もあるんだろうが
輪郭は相変わらず霞がかかったようで見えない
――――――ほう、貴様は私が見えるのか?―――――――
――――哀れなニンゲンだ――――
―――――――大方タヒ期が近いのだろう――――
彼の放つその温度の無い言葉一つ一つは、
前からとも、後ろからとも分からない声で、
響くように
囁くように耳に木霊している。
『.....君は...どうしてここに....』
―――――――さぁ、私にも分からん―――――――
――――気がついたらここに居てな――――――
――――主に何やら言い付けられて来たのやもと―――
――――あれこれ思案していた所だ――――――
―――――大切なお役目を忘れたとあっては――――――
――――――――大事であろう――――――――
その
鋭い瞳の彼はそう呟くと
ほんの少し瞳を細めて、また思案を始めた。
.....この声には確かに聞き覚えがある
でも、何故彼がここに...
何故リーパーテールに帰ってないんだ...
まさか
...ずっとここで...さ迷っていた...?
サンズ「A、
この声の野郎は何処にいんだ、
お前さん見えるのか...?」ボソッ
『...うん、目の前に居る』
...どうやら、
サンズにはあの鋭い瞳は見えていないらしい。
――――使いともあろう者が何たる不始末...――――――
『...あの....
思い出せないなら....一度....
ご主人の所に戻って、聞いてみたらどうかな...』
私のせいで
彼は目的を失いさ迷っていると思うと
胸が張り裂けそうだった
――――ふっ、ニンゲン風情が私に意見するか―――
―――――――私が何者かも知らないで――――
――――好奇心で関わろうとするな―――――
――――――その身を滅ぼすぞ、小娘――――――
そう言った彼の瞳は
私の知っている彼とは到底似ても似つかない程
冷たくこちらを見据えていた。
763:本来のあの子は可愛いとは無縁→←761:いつか見た彼女の残像は
249人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹色human - パップマイペースすごwwwでもそこもかわi(( (6月5日 14時) (レス) @page50 id: ab77b1c347 (このIDを非表示/違反報告)
月詠 - ナイトメアの渾身の高笑いwwww (6月4日 13時) (レス) @page50 id: 11c17e35d9 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - リーパーが苦労人過ぎて可哀想で草wwwさも当然かの様に部屋を貸してもらえると思ってるナイトメアもナイトメアだよなぁ…()今回も面白かったです。更新頑張って下さい! (6月2日 12時) (レス) @page49 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
黒 - いやああああああああああああああああメア様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! (6月1日 19時) (レス) @page49 id: 539d44f742 (このIDを非表示/違反報告)
にいかぅ(プロフ) - リパきちゃああぁぁぁ!!!しかも同居ですか最高ですねそれに弱体化して闇AUに袋叩きですかなんということでしょう貴方は神ですか??? (6月1日 18時) (レス) @page49 id: c7307675fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒猫軍曹 | 作成日時:2023年3月5日 7時