ﾀﾋのうとして色々あってやっと皆の記憶を消し飛ばしてリセットしたと思ってたのに、あの子は覚えていた。<16>【 Undertale】

761:いつか見た彼女の残像は ページ11

(名前 ) side











それは間違いなく



以前私がシロに作ってあげた不恰好な

ベッドと言うにはあまりに粗末なベッドだった。

















....でも.....ここに








もうあるはずはない.....










あってはいけない












私は、咄嗟に顔を上げて


自分の部屋があった方を見た










すると












やはり部屋のドアも






白黒に覆われ、砂嵐が舞っている













『.....どうして....』愕然






サンズ「..おい、どうした大丈夫か?」








私は








そのシロのベッドに触れようとしたけど

















手が震えて







触れる事が出来ない








ただ、












ただ、












自分が何か















とても恐ろしい事をしてしまったような














そんな底知れない恐怖が


私の背中に重くのし掛かってくる









『...っ』ﾌﾙﾌﾙ





サンズ「...おい、A...?」







サンズは私の様子がおかしい事に気がついて




そっと私の肩に手を添えて、

心配そうにこちらを見ている。









『.....サンズ....』





サンズ「..お前さん、震えてんじゃねぇか。

一体どうしたんだ?」















私はもう




どうして良いか分からずに







辺りをキョロキョロと見渡した














すると目の端に














白い何かが一瞬見えたような気がした


















『!?....』ｼﾞｯ












その白い何かは





フヨフヨと空中を漂っているようだったが、








目を凝らして見ても、


それが何なのかを認識する事ができない














私は













その白い何かが気になって仕方なかった












『....サンズ...見えない...あれ...』ｽｯ







サンズ「ん、何か居るのか?

オイラには何も見えないぜ...？」ｷｮﾛｷｮﾛ















でも














私には









確かに何かが居ると分かる









『....』ｽｯ








私はその何かに








恐る恐る手を伸ばしてみた










その白い何かの






腕のような、袖のような部分に



一瞬触れたような気がした










瞬間











―――――――バチッ――――――――





『!?イッ..!』









突如、指先に鋭い痛みが走り


私は思わずビクリと体を反らした






サンズ「!?お、おi..」ﾊﾞｯ








―――――――...なんだ...ニンゲンか...―――――

762:懐かしい声、知らない瞳→←760:それは彼女に突きつけられた

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す