724:彼女は案外頑固です。 ページ24
A side
ソファに置いてあったバックから
向こうが見えない程の瓶底メガネを取り出すと
彼はそれをかけた。
....おお
これが本来の彼の姿か
うん、ああは言ったけど、
...やはり一気に別人になるな....
でも、
彼の優しい雰囲気には合っている気がした。
コール「......」
『今度は私がちゃんと見えますか?
では、改めまして、Aです。』ペコリ
私は、見えるようになった彼に
再度挨拶をした。
しかし、コールさんは何故か押し黙ったままだ。
『...どうかしたんですか...?』
コール「......!あ、あぁすみません。
A様を初めてちゃんと見たものですから、」
ヤカンの蓋が、ほんの少しカタリと揺れる。
『??あぁ、思ってた容姿と違いましたか?』
...まぁ、
彼が不思議に思うのもムリは無いだろう。
おじいちゃん達とも似てないし、
何ならあの時事故で亡くなった〔母親〕の
生前の写真を見せて貰ったが
やはり、全く似てはいなかった。
恐らくコールさんは、
その事を訝しく思っているのだろう。
コール「...えぇ...違いました。
でも、変な意味では無いですよ?
さぁA様、紅茶が入りました。」カチャッ
コールさんはそう言うと、
手際よく湯で温めていたカップの中に紅茶を入れ
トレーに乗せ、
ソファの前のテーブルに丁寧に並べてくれた。
『いただきます。』
コール「...所でA様、」スッ
『あの、私の事は呼び捨てでいいです、
コールさんの方が年上なんですから。』
コール「とんでもない、それは出来ません!」
キッパリ
....断られるとは思ったけど、
そうずっと様付けされるのはゴメンだった。
...あの子を.....思い出してしまう.....
『なら、私もコール様と呼びます。
よろしいですね、』
コール「え!?そ、それは困りますよ!
私は使用人なんですから、」
『それじゃあなおのこと、
私の〔お願い〕を聞いてくれますよね、
コール様...??』ニコッ
私がそう言うと、
コールさんは困ったような顔をしてから
大きくため息をついた。
コール「.........はぁ、
A〔さん〕は変わったお人だな、」
『フフッ、よく言われます。』
―――――バァアアアンッ―――――
『!?』ビクッ
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ユニ(プロフ) - ござるござる (2023年3月5日 21時) (レス) @page50 id: dea080418f (このIDを非表示/違反報告)
maria - ありげてぃぃぃぃぃっぃぃっぃぃぃぃx(えんだぁぁぁぁあぁぁあと同じ言い方で) (2023年3月5日 0時) (レス) @page50 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
飴迷 - 凛さん» 無言の圧怖し☆←まじでお前今日が命日だな。乙☆ (2023年3月4日 12時) (レス) id: 9a427eaef1 (このIDを非表示/違反報告)
飴迷 - 紅奈虹夢さん» ひえ……される前に推しの匂い嗅がせt((( (2023年3月4日 12時) (レス) id: 9a427eaef1 (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢(プロフ) - 朝の6時に最初から読み直してきた!(目が悪くなるw) (2023年3月4日 10時) (レス) id: 57d6b15c0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒猫軍曹 | 作成日時:2023年1月27日 14時