No.6 ページ8
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着替え終わったので、相澤先生に言われた通り焦凍と一緒にグラウンドに向かった。(終始無言)
そこには生徒に指示を与えるために1人だけ突っ立っている相澤先生に、雄英ジャージを着た個性豊かな生徒たちがいた。
広いグラウンドに、トラック一周分描かれた白いライン引き。
大量にカゴに入れられたハンドボール。
それらを合わせて、Aは悟った。
これらはスポーツテストに関係するものだと。
『...目眩がするから帰る』
「オイ」
踵を返すと、焦凍に肩を握られて止められた。
焦凍の力が強すぎて、手がめり込んでます。
明らかに、か弱い女子(※か弱くない)に行使する力じゃないです。本当にありがとうございました。
背後からでも、ひしひしと焦凍の殺気が伝わった。
『(…ヴィランみたいな目してるよぉ...)』
抵抗することに諦め、溜め息を吐いて向かい直る。
「「「個性把握…テストォ！？」」」
不満げな生徒たちを押し抜けて、相澤先生は言う。
「ヒーローになるなら、そんな悠長な行事(入学式)出る時間ないよ。雄英は“自由”な校風が売り文句。そしてそれは“先生側”もまた然り」
さらに、ある生徒の発言が気に入らなかったらしく、トータル成績が最下位の者は除籍処分とするそうだ。
先生と焦った生徒たちの声を聞きながら、Aはぼんやりと空を見上げていた。
《オールマイトを軽々と超える、最強のヒーローになれ》
父は、何度もAにそう言い続けた。
幼い頃から大きな目標を背負われたAにとっては、相澤先生の発言が大して難しいものだとは思わなかった。
何よりこんな序盤で学校を去るわけにはいかないだろう。
しかし彼女の性格上、たかが序盤の個性把握テストで本気を出すという考えはまだ正直持っていなかった。
正直面倒くさいのだ。
それに圧倒的な力を持つこの個性は、強力なだけコントロールが難しい。
「“Puls Ultra”(さらに向こうへ)
全力で乗り越えて来い」
除籍になったら父が色々と面倒だし、本気を出して周囲に恐れられるのを想像するのも苦しい。
『(...どっちも嫌だなぁ)』
除籍処分の言葉を聞いてやる気になった生徒たち。
除籍があるにしろ、自分の全力を出そうと励む生徒たち。
相澤先生の話をこんなに死んだような目で見ているのはAくらいしかいなかった。
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すみれ汁 - ささくれさんコメントありがとうございます！面白いと言ってもらえてとても嬉しいです！！これからもがんばりますね！ (2018年8月27日 22時) (
レス) id: 7a4e0b7ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ささくれ(プロフ) - すみれ汁さん» すごく面白いです〜！！面白すぎてもう続きが楽しみです！！更新頑張ってくださいー！！ (2018年8月25日 17時) (レス) id: 77996c6491 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ汁 - さーとうさんコメントありがとうございます！これからもいい小説が書けるように頑張ります！ (2018年8月9日 20時) (レス) id: a69c838f60 (このIDを非表示/違反報告)
さーとう - 更新楽しみにしてます！頑張ってください(о´∀`о) (2018年7月24日 12時) (レス) id: afcde5e08d (このIDを非表示/違反報告)
すみれ汁 - コメントありがとうございます！(*´ω｀*)これからも頑張ります (2018年6月10日 7時) (レス) id: 57b0dc252f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ汁 | 作成日時：2018年4月30日 23時
