アオゾラペダル【S.S M.J】 (ページ9)

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story9 You side ページ9

翔くんはわたしの手を
そっと握った。

翔「俺らのこと信頼してる？」
突然の質問に、びっくりする。
戸惑いながらも、もちほんって
答えた。

でも正直、凛香ちゃんがもし
この5人とはると夏菜子に
目をつけて、同じように
嘘を吹き込んだら、それを信じて
わたしから離れていくんじゃないか。
って不安になる。

接点も縁もなければ
関わることはないけど
やっぱりどこかで不安になるの。

翔「話したくなかったら、
話さなくてもいい」
翔くんは、わたしの手を握る
手の力を強めて、ふぅっと
一息ついた。

翔「思い出したくないと思うけど
話してほしい」
潤くんもちょっと、
不思議そうな表情に変わって
他のみんなも、翔くんは
何を言い出すんだろうと
頭に？を浮かべて見ていた。

翔「俺は･･･ここにいる俺らは、
あんな奴らとは違う」
翔くんが言う、あんな奴らは
誰を指してるのか、何となく
わかった気がした。

翔「何があっても、Aの味方。
Aを傷つけ苦しめる奴が、
どんな奴であろうと、容赦なくやっつけるし
最後まで守り抜く」

翔くんの言葉がとても嬉しくて
すごく胸にしみて、
ポロッと涙がこぼれた。
翔くんたちなら、信頼して大丈夫。
今初めて、心の底から思えた。

翔くんは恋人として
わたしのことを見てくれなかった。
でも、友達としては
こんなにも大切に思っててくれたんだ。
それが何よりも
とても嬉しくて仕方なかった。

ジャニーズWESTに出会えて
失恋から吹っ切れたからか
「翔くんはわたしとはずっと
友達という関係でいたかったのかな。
それが翔くんなりの幸せだったのかな」
っていう風に考えられた。

翔「話してほしい。最後まで聞くよ。
ジャニーズWESTの人達と何があった？」
ジャス民であるはると夏菜子は
「ジャニーズWEST」に反応して
目をぱっちり開いてわたしを見た。

ファンである2人の中では
「仲が良くて楽しいグループ」として
定着してるはずだから、
メンバーであるわたしが泣くほどの
出来事があったなんて
信じられないだろう。

A「わかった･･･でも･･･
はると夏菜子は･･･」
わたしはファンである2人には
この話によって
悲しんで欲しくなかった。
何も知らないまま
ジャニーズWESTを応援して欲しかった。

はる「ファンだからって遠慮しないで」
夏菜子「私達は1番そばで応援できる
ファンとして聞きたい」

その言葉に安心感を抱いて
話し始めた。