【ヒロアカ】クズ先輩とタフネス君【男主】 (ページ39)

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３８話ページ39

『久々に会った先輩に対してその口調か。お似合いじゃねぇか8：2坊ちゃん。』

Aの概ね予想通り、爆豪の頭はキッチリカッチリ8：2に分かれていた。
そんな爆豪の姿を見た２Aの生徒(主に女子)は口々に可愛いだの面白いだの言って笑っている。

かく言うAも爆豪の矯正された髪型に笑いを堪えているが、僅かに肩を震わしていて堪えきれていない。
爆豪はと言うと、２Aの生徒にいじられバカにされて、顔を赤くして照れているのか怒っているのかわからない。

「てめぇ本当にお勧めなのかよ！！最悪だったぞ！！」

『それな。俺、去年素行が悪すぎて強制的にベストジーニストの所に行かされたんだけど、数日間ずっと説教という名の話し合いだった。
頭硬くて頑固で、全く持ってそりが合わない。

きっとお前も不満に思うだろうなと思ってお勧めした。な、俺の言った通りだろ？』

「ぶっ殺してやる！！」

両手から爆発を出して席に座ったままのAの今にも襲い掛からんとしている爆豪を犬神が羽交い絞めにして止める。

「大体、そりが合わないって、AもAだよ。未成年の喫煙飲酒を正当化しようとしたりとか。
ベストジーニストは正しい事行っただけだろ。」

『国に従順の犬は黙ってろ。』

「誰が犬だ！俺は狼だ！！」

狼の個性を持つ犬神にとって”犬”は禁句。
普段ニコニコと笑顔を絶やさない犬神も大きな牙を剥き出しにして狼の耳の形をした髪を逆立てている。

割と見る光景なので２Aの生徒は慣れているが、初めて見る犬神の姿に爆豪は羽交い絞めにされたまま驚く。

「大体、Aはヒーローになる気ないかもしれないけど、この子は本気なんだ！邪魔しちゃダメだ！」

『……お前等はさ、本気で僕がただ邪魔をするという目的で爆豪をベストジーニストの所に行かせたと思ってるわけ？』

「……ちげぇのかよ。」