【ヒロアカ】クズ先輩とタフネス君【男主】 (ページ17)

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１６話ページ17

チッチッチッチ...

Aと爆豪以外、図書委員すらいない図書室はとても静かで、時計の針の音が妙に大きく感じる。
教えて下さいと頼んだ割にはスラスラと自分で問題を解く姿にAは驚く。

見た目の割に授業時間守ったり頭良かったり、実はマジで結構真面目か？
ああ、その他が良いからこそ性格がすこぶる悪いのか。納得。

この場に友人の犬神が居れば「お前もだろ」とつっこんでくれるだろうが、今この場に彼はいない。

ふと、爆豪の課題を見ると、１年の数学にしてはかなり難しいものだった。
そして悔しい程に殆どあっていた。そう、”ほとんど”。

『爆豪。』

「！…なんすか？」

『文章問題はちゃんと読め。お前、文章題の出てくる数字の文字列や数でこういう問題だって判断してるだろ。
相澤先生は痛い所を全力でつく戦法だ。それは勉学においても同じ。

理解せず数学の文章題を形で覚えてる奴は結構いる。
それに課題が多ければ問題の１つ１つにかける時間をなるべく少なくしなければならない。
そうすれば必然的に文章も流し読みになってくる。そこに先生はついてくる。

お前は理解してるんだからちゃんと読め。』

「え…あっ。」

Aに言われてどこか間違ってるのかと、今まで解いた問題を見返す爆豪。
すると、全く同じ文章の形ではあったが、全く違う公式を使う問題があった。

しかも違うパターンでいくつか、それを急いで爆豪は解きなおす。

「……あってるっすか？」

『ん？……ん。』

「あざます…。」

そこからはAは反省文、爆豪は数学の課題と各々の作業を続ける。
お互いに口数が多いタイプではないので2人に会話はなく、ゆっくりと時間だけが過ぎてゆく。

居心地は悪くねぇな。

そう思ったのはAか、爆豪か、はたまたどちらもか。

――――――

勝手に相澤先生を数学の教師にしてますが、たぶん違います。