【ヒロアカ】クズ先輩とタフネス君【男主】 (ページ32)

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３１話ページ32

「え…、いないんすか……？」

爆豪自宅襲撃事件から数日後経ったある日、いつも通り爆豪がAの教室に行くと、そこにはAの姿がなかった。
教室にいない事は多々あった為、これもいつも通り犬神にAがどこにいるのか聞きに行く。

しかし、今回はどこかに行ってるという訳ではなく、学校を欠席していたのだ。

「そーなんだよ、なんか体調崩したみたい。まあAの食生活とかって最悪だから、逆に今までがすげぇんだよ。」

金が無い日は水と塩と煙草だけで1週間乗り越えてきた男だ。
正直いつ体調崩しても可笑しくない状況ではあったので、今回はそのツケが返って来たのだろう。

「……A先パイって一人暮らしっすよね…。ご飯とか薬とか、平気なんすかね？」

「全然平気じゃないだろ、死ぬな。」

あっはっは。と、まるで他人ごとの様にあっけらかんとしている犬神に本当に友人なのかと呆れる爆豪。

犬神はAの常に死んだ光のない瞳の無表情とは別で、常に笑っている。
その笑みをより深く、何か企んでいる様な表情で、呆れている爆豪の肩をポンと叩いた。

「きーたよ爆豪君。君、Aの家に襲撃したんだってね？」

「襲撃って……ただついてっただけっすよ。」

「じゃあストーカーだ！まあそれはいいとして…家、知ってるよね？」

「ストーカーじゃねぇ！！ ……覚えてはいるっすよ。」

「じゃあ行ってあげなよ。つっても、どうせそのつもりだったろ？」

にこにこと笑みを崩さないまま当たり前の様に提案する犬神に唖然とする爆豪。
確かに最悪な生活環境にいる中、体調崩したAが心配であった為、見舞いには行こうとしていたが見透かされている様で釈然としない。