【ヒロアカ】クズ先輩とタフネス君【男主】 (ページ26)

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２５話ページ26

爆豪のトーナメント戦の一回戦目は麗日という女子。個性の相性的にも戦闘面でも圧倒的に爆豪が勝っていた。
しかし、爆豪は一切手を抜かず、本気で麗日と戦った。

相澤同様、真剣に戦った事を称賛する者もいるが、女子相手に何やってるんだと非難の声の方が圧倒的に多かった。

爆豪自身、麗日は弱くなかったと思っているし、間違った事をしたとは思ってはいない。
だがあまりにも多すぎた非難の声は、爆豪のヒーローの在り方を非難している様に聞こえた。

『……は？なんで？』

その事を理解した上で、Aは心から意味わからないという風に聞いた。

「え、いや、だから、先パイの好きな女を相手に本気で個性使ったりしたんスけど…。」

『あのねぇ、俺は確かに女好きだと豪語するが、別に博愛主義者じゃないんだよ。女なら誰でもいいわけじゃない。
どんなに顔が良くてスタイル良くても、性格に難がある奴や暴力的な女は俺は嫌いだ。

大体、そんなこと言ってて女の敵が現れたら手加減するのか？可笑しいだろ。
女だろうとガキだろうと老人だろうと関係ない、敵は敵、手加減する方が相手に失礼だ。』

それは今、爆豪が言ってほしかった言葉だった。
さも当たり前のように言ってのけるAに爆豪は茫然とAを見据える。

そんな爆豪にAは近づいて行く。

『お前は間違った事してないと、俺は思うがな。』

爆豪を通り過ぎて、帰路につくA。
そのすれ違いざまに爆豪の頭を数回軽く叩くように撫でるとそのまま校門を出て行った。

「……ずりぃ。」

顔を隠すように手の甲を口元に持っていっている爆豪の顔は赤くなっていた事は誰も知らない。