秘密の花園 (ページ8)

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ウソップの場合ページ8

「だって、アイツは、好きな人しか無理そうじゃない」

「あら、ウソップに、そんな人が？」

「そうそう。カヤってお嬢様。メリー号をくれた人」

「あら、そんなお話があったのね。」

「アイツ、ああみえて純情だし、そのお嬢様のためにも海へ出たんじゃないかしら。彼女に本物の冒険話を聞かせてあげたいのよきっと。」

ナミはそういうと、ふふッと笑った

カヤか

あー、そういわれると、なんだかすごく会いたいぜ

ふと、カヤの笑顔が浮かんだ

でも、まだ待っててくれよな

俺たちの冒険はまだ始まったばかり

ウソみてぇな冒険をして、帰るからよ…

「なんだか、素敵な話ね」

「まぁそういう今では、アイツが一番素敵なラブロマンスをしているのねー、なんか癪だけど」

それにね

ナミはそういうと、風呂場に響くような通った声で言った

「私は、アイツらから選ぶなんてできないわ」

「あら、そうなの？」

だって、

アイツらは、みんな誰一人残らず、私の大切な仲間だもの

そう言って笑った、ナミの笑顔が壁越しに透けて見えるようだった

なんだよ、ナミ

お前、なかせるじゃねーか

「さ、上がりましょ！のぼせちゃうわ」

俺がじんわりと胸に広がる感動を味わっていると

ガチャ

「ちょ！いやぁぁぁあ！！！！！なんでいるよ！」

「おお、おい！ナミ！ロビン！これはなぁ！わざとじゃなく」

俺の言い訳も虚しく、

ナミのゲンコツが俺の長い鼻を揺らした

あー、まぁ、アレだ

今日はよ、

なんだかいい話も聞けたし、まぁ

のぞいちゃいけねぇ、秘密の花園でみたのは

どんな恋物語より素敵な

友情だった

END