溺愛パラドックス【赤葦京治】

溺愛3 ページ3

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「あ、ああああのさ！？」


「うん、落ち着こうかA」


お前のせいだよ！！


そう盛大に叫びたい気持ちをなんとか抑える。


「なんだったら、抱きしめてあげようか」


「ん？…は！？」


「Aが落ち着くまで、ぎゅってしててあげる」


よ、よくもそんなに恥ずかしいことをぬけぬけと…！


しかもイケメンなのが腹立つ！！()


おいでとか言いながらいい笑顔で腕広げてるよこの人…！！


「もう、なんなの！行くわけないでしょ！？」


「え…俺のこと…嫌い…？」


「そ、その捨てられた子犬みたいな目で見ないで…！私の良心が揺らぐ！！」


すると私の後ろに回りこむ京治。


「俺のこと…嫌い？(ﾎﾞｿｯ)」


「み、耳元で喋るな…っ！」


「ふふっ…かーわい。ほら捕まえた」


気が付いたらあれよあれよと言う間にわたしの体は京治の腕の中に納まっていて。


「な、なめないでよ！私だって…！」


そう言って振り向いて睨みつけてやろうとしたその時、


ﾁｭｯ…


私たちの唇が小さなリップ音をたてて。


「…俺のこと、嫌い？」


なんて見惚れちゃう笑顔で言われたら、


「…大好きだ、バカ」


私はもっと京治に溺れてく。


よく出来ました、なんて言って私の頭を撫でるあいつには、


全部お見通しなんだろうけど。


そう考えたらなんだか恥ずかしくって、


京治の鍛えられた胸に顔を押し付けた。





(何、誘ってるの？)

(んな訳ないでしょ！！)



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