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檜山のエアベッドの上でペタンと座り込むA。
元木「二人ともごめんな、俺んとこのエアベッドで寝ていいよ」
小田「や！大丈夫！海琉のところ行ってるから俺らの楽屋でゆっくりしてってください！」
そういって檜山と同じ楽屋の将聖と久保は気を利かせて席を外してくれた。
Aが日に日に元気が無くなっていく原因は不在の檜山。
最初はAの空元気で何とか保てていたテンションももう限界らしく、
こうして時間があくと必ず檜山がいた形跡を辿って肩を落とすAの姿を見掛けるようになった。
元木「寂しいよな、わかるよ」
『湧ちゃん…っ』
とうとう泣き出したAの背中を撫でながら落ち着くまで待ってやる。
いつも当たり前のように傍にいた檜山がいなくなって不安になっちゃったんだと思う。
あいつが具合悪そうなのもAはなんとなく気付いてたらしく、
気にしてるだろうからメンケア頼む。と体調が悪い中檜山から連絡が入っていたことも思い出した。
黒田「A、夜公演がんばれる？」
『ん…っ、がんばる、しかない』
元木「そうだなー、えらいえらい。そんなAにご褒美です」
はいどうぞー、と通話中になっているスマホを耳に当ててやる。
檜山「…なに、泣いてるって？」
『…っ！こせ…！』
黒田「やるやん湧〜」
元木「優しいからな〜オレ」
濡れた頬をくしくしと拭いて両手でスマホを構えるAが可愛くて黒ちゃんと拳を合わせる。
檜山「ちゃんと頑張ってるってみんなから聞いてるよ。俺の側宙も代打で飛んでくれてるんだってね？ありがとう」
『ううん…いつもいっぱい助けて貰ってるのに、わたし何も出来なくて…光成居ないとやっぱりだめだ…』
檜山「明日から復帰するよ。心配かけてごめん」
『っ、ほんと？よかった…』
どんどんにこにこになるAを見て黒ちゃんも思わずAの頭を撫でて笑ってる。
檜山「湧と光輝もごめん」
元木「そう思うならはよ帰ってこい」
黒田「A泣かせた罪は重いぞ」
結局幼なじみだからなのか
いつも居て当たり前みたいな顔してるくせに片方がダメになると比例して崩れていくし、
檜山が異常なまでにAを気にかけるのは自分のコンディションのためでもあったみたい。
2人とも意外と可愛いとこあんじゃん〜と納得してしまった。
夜公演
Aの気合いが入りすぎた代打の側宙は
案の定飛びすぎてちょっとヒヤッとした。笑
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作者名：Nanashi | 作成日時：2024年3月10日 21時
