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深田「今女子トイレから変な音しなかった？」
心配で様子を見に来た数人と鈍い音を聞いて、
思わずそのままトイレの中へ駆け出す。
元木「A！！大丈夫？立てない？？」
『わく、ごめっ…急に、めまいきて』
洗面台の前で膝を着いて浅い呼吸を繰り返すA。
さっきまで紅潮していた頬も今では真っ青になって震えていた。
黒田「寒い？とりあえずこれ着てな」
黒ちゃんがパーカーを脱いでAにかけてやるけど一向に収まらない震え。
倒れた拍子に付いた膝には擦過傷が出来て血が滲んでいた。
深田「Aちゃん、大丈夫そうなら一旦楽屋もどれる？まだ気持ち悪い？」
『だいじょぶ…ごめ…っ』
深田「泣かない泣かない」
大丈夫だよー、と声をかけながらぐったりしたAをまた抱き上げて楽屋へ運ぶ。
背中は熱いのに指先は冷たくて、熱が上がったのがしんどくなった原因ぽい。
楽屋に戻ると檜山と颯太が色々揃えてくれてて、
とりあえずソファに寝かせて寒がるAに掛けれるだけブランケットとみんなの上着をかけてやる。
『さむい、あたまわれそう…っ』
檜山「熱高いわ…つらいねこれは｣
元木「珍しく自分でもヤバいって思ったくらいだから相当しんどいわ」
内村「皇輝くんから伝言。とりあえず撮影は中止で編集でどうにかするって。んで2本目ないメンバーは終わりでいいってさ」
檜山「湧、A頼んでいい？俺2本取りだわ」
元木「任せろ。あと帰れるのは黒ちゃんと深田だよね？」
黒田「俺今日車だから乗っけてくわ」
内村「俺もAと一緒に帰りたい〜心配でむり！！｣
駄々をこねる颯太に、若干意識朦朧としながらも手を伸ばし頬を撫でるA。
内村「…手冷たい…震えてるし。……ちゃんとゆっくり休んでね…？」
『っん、』
黒田「出よっか。A、病院行くよ」
病院というワードを出した途端に『やっ』と颯太の方にぎゅっとしがみつくA。
熱で力も入ってないからなんの抵抗にもなってないんだけど。
聞く耳を持たないAに幼なじみを召喚。
檜山「身体弱いんだからこじらせる前にちゃんと診てもらって？じゃないと俺心配で仕事できないよ？」
『…っ、わかった……わくちゃ、だっこして、』
元木「あいあい、いつにも増して甘えただな」
熱のせいにしないとこうやって素直に甘えられないのもAらしいけど。
3人で黒ちゃんの車に乗り込み病院へ向かった。
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作者名：Nanashi | 作成日時：2024年3月10日 21時
