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ドン！っと大きい音が後方からして振り返ると、
Aの頭を守るように抱きしめたまま階段下で倒れてる深田が目に飛び込んできた。
元木「え？！ちょ！深田！A！」
皇輝「待って何が起きたの？！」
檜山「A！竜生！無事？？」
先を歩いてた俺たちには何が起きたのか分からず、
2人の元へ駆け寄る。
山井「Aちゃんが急に階段で倒れそうになって…！」
田村「深田が気付いてAちゃん守るように覆いかぶさって一緒に階段から落ちた…っ」
一部始終を見ていた数名が泣きながら詳細を話してくれる。
皇輝「2人とも意識ある？！深田！！A！！」
咄嗟の判断だったんだろうけどAの頭は深田の腕にしっかり守られていて、見た感じ頭は打ってなさそう。
問題は深田だ。
Aを守るためにノーガードで下まで落ちた
最悪の想像もついて現場に緊張が走る。
元木「深田、おいしっかりしろ！！」
深田「…ぃって、頭はへーき、背中から落ちたわ、たぶん…ッ」
黒田「まじか…よかった…意識あって」
深田「…ぃッた、…俺はいいから、Aちゃんお願い…っ」
檜山「わかった、竜生もとりあえず動かないで安静にして」
急に身体を起こした痛みで顔を歪める深田。
深田「Aちゃん、多分熱ある…公演前から具合悪そうにしてた」
横たわるAに目を向けると滅多にかかない汗が首筋にも滲んで小さく肩で息をしている。
元木「A、わかる？？どこか痛い？」
『……っ、りゅせ、は、…？』
檜山「…よかった、意識はあるね。大丈夫だよ竜生も無事だよ」
深田「ん、」
深田が差し出した手を力なく握るA。
『っ、りゅせ、ごめ…っ』
深田「俺はダイジョーブ。ギリギリまで気付けなくてごめんね」
真っ赤な顔してぽろぽろと泣くもんだから余計に息苦しそうだし一向に自力では起き上がれなさそうなA。
それにつられて深田も泣いてるし。
とりあえず2人とも楽屋に運んで手当しよう、とスタッフさんも集まってきて2人を連れて楽屋へ向かった。
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作者名：Nanashi | 作成日時：2024年3月10日 21時
