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「あのさ、俺の話きいてくれる？」
私の目から止まらない涙を袖で拭って膝の上に抱き直される。
正面から見る光成はやっぱりかっこよくてだいすきだ。
「俺、Aのこと好きすぎてちゃんと釣り合えるのかそればっか考えてたんだけど。」
『……へ？』
「Aが年上のおねえさんだからガキに見られないようにって必死で大人ぶってたんだよ。それがAを逆に不安にさせてるとかダサくて笑える」
いつも完璧で隙の無い光成が顔を赤らめてどんどん小さくなっていく。
『……なにそれ、かわいいね』
「……うっさいよ。必死なんだよ、アンタのこと好きすぎて愛想尽かされないようにって」
はー……はっず、と長い袖で口元を隠す光成に、
いつも感じてた好きとはまたちがった感情が私の中に溢れていく。
かわいいおとこのこ
見たことない光成の表情全てが
私の琴線に触れる。
『ね、こーせい、』
「…ナンデスカ」
さっきまで泣いてたのが嘘みたいにニコニコしている私にまだ赤らめたままの顔でこっちを見る。
『今日は光成のすきにしていいよ』
「〜〜っ、」
その言葉を聞いた途端
待て！がとけた大きいわんちゃんみたいに私の胸に飛び込んできて頭をくっつける光成。
「…くっそ、恥ずい……っけど、アンタが煽ったんだからな」
『んふふ、かわいい。いつも私がくっつくのをあしらってくれてたのに今じゃ逆転しちゃったね』
ただただ等身大の彼を初めて目の当たりに出来たことが嬉しくて、愛おしい気持ちでいっぱいになる。
「…こんなにすきにさせたんだから責任取ってよ、オネーサン」
そう言っていつもよりも乱暴に降ってきたキスを受け止める。
かわいいなあ、わたしの彼氏くん。
思わず上がる口角に、余裕なさそうな表情が返ってくるのが嬉しくて。
恋愛は健全であるか
(次はどんな顔させようかな)(すきですきで気が狂いそうだ)
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許してくれとは言わない、ただ、忘れて（sota）→←恋愛は健全であるか(kosei)
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作者名：Nanashi | 作成日時：2024年3月4日 23時
