ラブシャッフル (ページ4)

今日:22 hit、昨日:29 hit、合計:8,827 hit

恋愛は健全であるか(kosei) ページ4

年下彼氏￤スパダリ￤器用貧乏￤逆転
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『それでね、えっとね』

「はいはい、ちゃんと聞いてるから落ちつきな？」

ぽんぽんと私の背中を撫でながら、たわいもない話を優しい眼差しで受け止める光成。

私よりも3つも年下なのに、
いつも完璧でスマートでそれでいて余裕があって

同期の男に見せてやりたいくらい、彼氏としても後輩としても非の打ち所がない完璧人間なのだけど。

今日たまたま街で光成が同級生と仲良さそうに遊んでる姿を見かけてしまって。

そこには年相応に笑ったり、じゃれあったり、
私の
知らない等身大の光成がそこにはいて。

なんだか少し寂しくなってしまった。

私が光成に甘えっきりだから、
私が頼りないダメな大人だから、もしかして沢山我慢してるんじゃ……？

そんな不安を抱きながらもポンコツな私ではどうすることも出来ずにモヤモヤとした気持ちを抱えていた。

そんな気持ちが顔に出てたのか、
「なあに、どしたー？」と甘く優しい声で私を呼んで頬を大きな手で包み込む光成。

『あ、あのね、』

「うん？」

『…わたし、光成に我慢させてないなあ…？』

「え、？」

途端に少し落ちた声のトーン

この選択肢は間違だったのかも。
やっぱり私なんかといると気疲れしてたのかも……

その先に続く言葉が中々発されないから、
頭の中で勝手に次にくるマイナスな言葉ばかりを想像してしまう。

やっぱり愛想尽かされちゃってた、

そう思うと自然と目に涙が溜まって、我慢してたのに瞬きと共にぽろりと頬を流れて言ってしまった。

大人なのに、情けない。

そんな私の様子を見て深いため息をついた彼に、
いよいよ終わりなんだと現実を突きつけられた気持ちになって余計に涙が止まらなくなった。

「泣かせるつもりじゃなかったんだけど」と私の頭を撫でながら抱きしめてくれる光成。
どこまでもフォローが上手で胸の傷にしみる。

『ごめ、わたしが年上なのに子供ぽくて…、ちゃんとしてる光成に釣り合ってないよね……？』

自分で口にして余計に涙が止まらなくなった。
やっぱりそうだよね、こんな完璧な彼氏私には勿体ないよね。

「……あー…まじ俺かっこわる……」

そう言ってクシャッと前髪をかきあげる

その仕草かっこよくて大好きだったなあ……

・