ラブシャッフル (ページ3)

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お互いこの関係に罪悪感がないと言えば嘘になる。

それでも辞められないのは
お互いの弱みに漬け込んで自分を保とうとしているからだ。

私よりも可哀想な湧くんがいる
湧くんよりも哀れな私がいる

利害関係が一致しているだけ

ただ、それだけだ。

「…電話、なってるよ」

スマホを差し出されて画面を見る。
映し出された名前にドキリと胸が鳴った。

「リュウセイって、Aさんのダンナでしょ？出なくていいの？」

『…うん、今はいいや』

「出なよ。無視なんてしたらまた酷い目に遭わされるよ」

どんなに湧くんがやさしくしてくれても、

私は湧くんを選べないし
湧くんの1番にもなれない。

どんなに酷くされてても、
もう昔の優しかった彼が戻ってこないとしても、

やっぱり私は一緒に笑いあって幸せだった彼との日々に縋ってしまうから。

『…バカな女だよね、本当に』

そう呟くと「べつにいんじゃね」と私を後ろから抱きしめる。

「…姉貴が来月結婚すんの」

『…そっか、』

お互い替えのきかない相手を好きになってしまったばっかりにこんなに苦しい思いをするなんて

世界は残酷だね。

この関係をやめるのかどうか、

そもそも私たちの関係に名前が無い以上

何も、どうにもならないのだ。

─────嫌じゃない、一緒にいたいって言えたならどんなに良かったことか。

~~でもいつだって、求めてたのは君の方だよ~~

(好きになっちゃいけない人を愛してしまいました)

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