World is mine (ページ7)

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夢の国ページ7

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『ねえ次あっち！』

檜山｢わかったから前見て歩きなって｣

ぐいぐいと檜山くんの手を取り突き進むAちゃん。
2人の頭には水色とピンクの可愛いお耳がついている。加えてAちゃんは中身なんてなんにも入らなさそうなカチューシャとお揃いのきつねちゃんを肩からかけている。

黒田｢あは、久しぶりのオフではしゃいでるAかあいい｣

本命のハンドバッグはちゃっかり黒ちゃんの肩にかけられており、どこまでも面倒を見られている愛されっぷり。

アトラクションもパスを使いながら順調に回れてはいるものの、人が多い日に当たったかおかげでどこに行ってもまあバレてる。

こんな男集団の中に女の子1人いるのも異様だし、湧くんのハイトーンも黒ちゃんの高笑いも全部が目立ってる…致し方なし…。

『ふかだ、難しい顔してどうしたの？たのしくない？？』

深田｢ううんちょい考え事してただけ。ほら次長瀬が予約取ってくれたショー見れるレストラン行くんでしょ？なんだっけあのゆるいクマ｣

『も～すぐクマっていうの辞めてよね～ママに言い付けるよ～？』

そう言いながらママ～と檜山くんの腕に絡みつくAちゃん。
案の定「産んだ覚えなさすぎる笑｣と突っぱねられてる。

コロコロ表情が変わるAちゃんを見てるのは本当に飽きなくて。

かわいいとか綺麗とか、そんなに言葉じゃ形容出来ないくらい彼女の持てる何かが溢れ出て周囲に垂れ流しになってるもんだから、
俺たちを知らない人でも待ち時間ですれ違う度目を奪われているのが分かる。

人の目を惹く天才

どこにいてもぜったいに1度は視界に入ると思わされる彼女の存在感はオフでは少し困るけどアイドルとしては満点だった。

アトラクションで立ちっぱなしだとさすがに俺ですらも疲れてきて、案の定Aちゃんがフラフラ横に揺れ始めるからすかさず黒ちゃんが後ろから彼女を捕まえる。

黒田｢大丈夫？寄っかかっていいよ｣

『ん、だいじょうぶ』

｢…ぇ、｣

アトラクションで折り返す隣の列から聞こえたちいさな声
雑談するメンバーの話を黙って聞いてた俺には届いていた。

口元に人差し指を当てて相手を見れば思わず笑っちゃいそうなくらい口に手を当ててぶんぶん頷いている。

プラべだと分かってて配慮してくれる優しさにも助けられてる。

アトラクションに乗ったあとのAちゃんはすっかり元気を取り戻しお目当てのレストランにるんるんで進んでった。

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