World is mine (ページ37)

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『わ、っ、』

久しぶりの帝国劇場
幕が上がると共に気持ちが昂りすぎてブレイキンでいつもよりもかなり飛びすぎてしまった。

上手から下手へ技を組みあわせたアクロバットで大きな機材も動かしながらだからぴったり位置につかないと危ないのに

止まりきれなくてこのままじゃ機材の柱にぶつかる……！

そう思ったとき頭を護るように誰かに引っ張られ抱き留められた。

皇輝「っ！！、…気持ち切り替えて。怪我するよ」

***

自分たちの出番が終わり裏へはけると同時に先程の一部始終を見ていたメンバーが集まってくる。

檜山「A！怪我してない？！」

内村「ぶつかってない？！腕見して！！」

深田「皇輝くんがいなかったらAちゃんどうなってたかわかる？！ハイになってたんは分かるけど！！」

『ご、ごめん……あんなに飛ぶと思わなくて…』

私を死ぬ気で引っ張って止めてくれた当の本人は無言で腕を組みながらじっとこちらへ歩いてくる。

あぁ、これは本気で怒ってるやつだ……。

皇輝「A、とりあえず怪我ないね？」

『はい……』

皇輝「まだステージは続くからそこはしっかり気引きしめて。話は終わってからゆっくりしよう」

『ご、ごめんなさい……以後気をつけます』

返す言葉もなくしょぼくれていると湧が肩を叩きながら「終わったな」とニヤニヤ笑っている。

織山「川崎プロの視野が広くて命拾いしたね。ほんと楽しくなっちゃうのは分かるけど気抜いたら怪我するから、みんなももっかい気持ち引きしめて」

『おっしゃる通りです……返す言葉もございません…』

この後幕が降りてから皇輝くんに1時間楽屋でお説教されて大反省会が開催された。

面白がった湧と黒ちゃんに首から「脳筋ですみません」と殴り書きで書かれたプラカードを付けられたし、

その様子を盗撮した写真を瀧くんにブログにあげられて弟組からも盛大に弄られる＆反面教師にされてしまった。

ついつい楽しくなると身体が動きすぎるのも考えものだなあ……。

結局悪ノリした湧も黒ちゃんも正座させられて
3人でしっぽり怒られて、その様子は後日悠仁に晒されるまでがセットだった。

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