デッドプールせんせいっ (ページ5)

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新学期の憂鬱ページ5

本屋のバイトを無断欠勤して、痛む親指を押さえながら家まで全力疾走した。

『ただいま、母さん！
明日は学年集会で早いし、朝テストもあるから！
あと夕飯は友達と食べてきたからいらないよ
部屋で宿題とテスト勉強してる』

母さんに見られたら心配かけるから、家に入ってすぐに2階の自分の部屋に駆け込んだ。

母｢おかえりなさい
あまり根詰めすぎないようにね～
学校はどうだったの～？｣

階段の下から母さんの声が響く

学校？最悪だったよ

新学期早々に親指に風穴空くってどうゆうこと！？

しかもヤバイ界隈の人が担任で、確実に目つられてるんだけど…

僕は救急箱を引き出しから引っ張り出して、親指を手当てした。

消毒が滲みて、痛いなんてもんじゃないし

骨に穴空いてんのが見えてる

『いっ…あーお願いだから血止まって…』

こんなの母さんには絶対見せられない

ｺﾝｺﾝ

なんだよ、もう

最近引っ越してきたお隣さんの子が遊んでほしくて小石でも投げてきてる？

窓に目を向けると、一生見たくない人物がいた

『うぁあっ！！？なんっ！？』

窓に赤と黒のコスプレスーツ着た変人がへばりついていた

ﾃﾞ｢さっきぶりだな～
俺ちゃんみたいなキュートな先生をあんな寂しい部屋に一人置き去りってどーゆーことw？
チェリーボーイ｣

なに言ってんの！？怖い怖い

キュートな先生なんていないよ

それに生徒の親指にペン突き立てる先生なんて即クビになるはず…だろ？

『頭に蛆でも湧いてるんじゃないですか！？
どっか行ってくださいよ』

ﾃﾞ｢とりあえずこの体勢けっこうキツいから中に入れて｣

『嫌です
っていうか僕の話聞いてました？
なんでそういう流れになるんですか』

ﾃﾞ｢じゃー玄関から入るね
お母さん美人かな～
ちょい味見してもいいだろ？
なんだよケチケチすんなって｣

『っ！』

僕は痛む親指も忘れて全力で窓を開けた

家族を使って脅すなんて最低なやつだ

ﾃﾞ｢わぁお家族思いのイイ子チャン｣

ズカズカと土足で部屋に入り、あげく僕の頭をポフンポフンと撫でた

『靴(怒)』

ﾃﾞ｢Oh,sorry
やっぱいつ来ても慣れないな｣

ブーツを脱いで僕のベッドに腰を掛けた

…はぁ(疲)

ﾃﾞ｢あれ、Japanでは客人にグリーンティー出す風習がなかったっけ？｣

『"客"には出しますよ』

ﾃﾞ｢言うねぇ
まぁいいや
話は手当てしてからな
ほら早く手出して｣

『お帰りください』

おまわりさーんっ！

部屋に不審者が押し入りましたっ！！