北さんの妹ちゃん

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『…結局、戻って来ちゃった』






数日前に訪れた体育館。文化部を中心に部活動体験を見て回ったが、やはりバレーに関わることがしたかった。


自分の身体のことは一番自分が分かってる。これまでたくさん迷惑をかけて、みんなに嫌な顔をされてきた。きっとマネージャーの仕事も、向いてない。






「入らないの？」



『…角名先輩』






扉の前で立ち止まっていた私を不審に思ったのか、不思議そうな顔をしていた。






「マネージャー志望だったよね。やってくれるの？」



『迷ってるところです。…逆に迷惑かけてまうかもしれないので、そうなるとみなさんにも支障が出るから』



「迷惑って？」






より一層不思議そうな顔をする角名先輩に驚いた。お兄ちゃんから聞いていないんだろうか。



困惑する私に、角名先輩を手を引いて体育館の中に入った。お兄ちゃんと目が合う、やっぱりかと少し眉を下げて微笑んだ。


優しく髪を梳く。お兄ちゃんは私を安心させるためによくこれをする。





「お前がそうやて決めたんなら、もう何も言わん。お前はどうしたい？」






喉に小骨が突っかかったように言葉が出なかった。マネージャーをやりたい、その言葉でさえ言えない。






「A。今はお前の意思を聞いとる、どうしたいんやお前は」



『……マネージャーが、やりたい』






お兄ちゃんは微笑み、そうかと頭を撫でた

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