40 アクシデント ページ40
私と肩を並べて歩く彼が何かを歌い始めたのはほんの数秒前のこと
ソクミンってこんなに歌上手いんだ…
わ、これずっと聴いてても飽きないかも!
心地よい歌声に夢中になって歩いてたらちょっとおっきめな石につまづいてバランスを崩して
転……………
「ばない?どこも痛くない………?え、!??、」
ふわっと香るソクミンのいい匂い
目の前はソクミンの厚い胸板が………胸板………?
「っ、、、ギリギリセーフ!?怪我は???してなさそうだね………、」
派手に転けて痛々しい傷を負う前に隣の優しい彼が私の手を引いてくれたんです
そう、つまりソクミンの体に磁石みたいにくっついてるってこと
タブン
自然の流れでソクミンからは離れたけどまだ微かに残るいい香り
「今日雨降ってよかったかもね
だってAが転びそうになったら助けてあげられるもん笑」
どうしよう、こんなんでパニくる私じゃないのに
だって私ミンギュにしか興味無いし………
でもとにかく今は目なんて合わせられないし会話をこなせる自信もない。
逃げる………?しかない
「そうだね!!助かった!!!
…………ごめんソクミン私もう行くね!!!」
「いや雨ザーザー降ってるから送るって」
「大丈夫もう大丈夫なの!ありがとう、ソクミンは命の恩人だよ感謝してる〜〜〜!」
「え?Aまっt」
ソクミンの声が耳に届くか届かないかのあやふやなライン
私は出せるだけの力を振り絞って全力疾走するだけ
やっぱり靴紐固く結んどいて正解だったな
しみじみそう思いながら得意とは言いきれない運動に息が上がる
ソクミンが見えなくなる辺りまで走ったらまた歩き出す
結局ずぶ濡れになる羽目になったけど今はそれでいいな
あ〜あ、家に帰ったらリュックも全部乾かさなきゃ
ちょっとだけめんどくさいな
ううん、これは心からめんどくさいの間違い
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作者名:いぎょむ x他1人 | 作成日時:2021年3月14日 0時