36 惑わしのミンギュ ページ36
さっきの誤魔化しの好き発言から私もミンギュも一言も喋らなくてやっぱり気まづい空気が流れる
仮に私が口を開くとして何を喋ったら自然なんだろう………
好きな食べ物とか…………？
いやいやいや、そんなこと聞いたら自爆しちゃう気がする
1人でそわそわしてたらいつの間にか私の家の前まで辿り着いていた
「あれ、Aの家ここじゃなかったっけ？」
「あ、うん。ごめんねなんかぼーっとしちゃってた」
挙句の果てに自分の家を通り過ぎようとしてミンギュに声掛けてもらうみたいなよくわかんない出来事が起こってしまった
ぼーっとしてるとこんなことがあるのかぁ………
だなんてちょっとだけ経験を積んだ気にだけなりました
「大丈夫？熱とかでぼーっとしてるとかじゃない？」
「大丈夫、熱はないよ笑
それに私ここ1年風邪ひいたことないから絶対に熱は出ません！」
「んははwとか言って明日熱出たりしてね笑」
「とか言ってまさかのミンギュが熱出たりするんじゃない？？？笑笑」
「まっさか〜笑
でも熱出たらAに看病しにきてもらおうかな。」
「え！？」
「ふふっ、冗談だよ笑
ほら、もう中入りなさい！女の子が遅くまで外に居ちゃいけません！
ほら〜入った入った！！！」
「わっ、」
ミンギュに押されてドアの近くまで送り出された私
「じゃあまた明日学校でね！」
「そうだね、また明日ｯ」
「おやすみA」
おやすみと言われたかと思えば私の頭に大きな手が置かれてポンポンされたあとそのまま華麗に去っていくキムミンギュという男
「おや…………すみ」
おねがいお母さん
ただいまって声をかけたら
いつもみたいにリビングから顔を出しておかえりって言わないでください
私は今
顔が恐ろしいぐらいに緩んで赤く染っています
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作者名：いぎょむ x他1人 | 作成日時：2021年3月14日 0時
