白情【宮侑】 (ページ33)

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32話ページ33

「な、何これ…私、こんなこと治君にしてない…」

声がワナワナと震える

「は？何言うてんの？これが証拠やん！」

バンッ！

近くの机が勢いよく叩かれる

ゾッとした

普段普通に話している子達に嫌な目で見られて脅されることに

「ま、待ってよ…話聞いてよ…ねぇみんな…」

焦って周りを見渡す私

私に同意しないみんな

「ほんっまに最低……」

パキッって音がなった

「しかもよりによって次は治やろ？」

「そーそー、そこやねんよなー」

やめて…お願いだからやめて…お願い…もう苦しいのは嫌ッ！

「そんなんでよくなっちゃんに話しかけたな」

「何被害者ぶってんの」

嫌ッ！嫌ッ！嫌ッ！嫌ッ！嫌ッ！

「………あぁあ」

どうしよう……

何を言ってるのかも分からないし、視界がクラクラしてきた…

バタッバタッバタッ

「A！！」

誰かが人混みを掻き分けて教室に入ってきた。大声で私の名前を呼んでいるのは辛うじて聞こえた。

誰？…でもごめんね。もう耐えられない。

ガシャンッ！

私は遠のいていく意識に想いを残して床に1人で倒れた。