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19話 ページ19
侑が私の腕を掴んでから数分は経った
けれど侑は全く動かない
今しかない…
今しか別れられない
このタイミング
もう1回はないんだ
私はそう決心して侑の腕を振り払った
侑が私のその行動に反応して下に向けていた顔を私の方へ向け、歯をくいしばって強く睨む
「お前…いつからやねん…」
酷くドスの効いた声で私に尋ねてくることから私への怒りの度合いがハッキリと分かる
「前からだよ…侑が優しくなくなってから」
でもこのまま引いたら今までの私のままなんだよね。押し通さないといけない…
私のためにも、侑のためにも
「変わろう?…侑。」
私の目から何滴もの涙が溢れ出てこぼれていく。自分の手をぎゅっと握りしめ胸元に当ててしまう…
こうでもしないと言えない…なんて弱虫で惨めな自分なんだろう
だから尚更離れられなかったんだ
あの時の彼の笑顔から…
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作者名:(名前) | 作成日時:2020年5月3日 19時