Crazy about you 【流川楓】６（完結）

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楓「うーい。風呂あがった」




「あ、お疲れ様。明後日も試合だね。とりあえず乾杯…ってダメ？」




楓「飲む」




「やった♪じゃあ、少しだけ。インドネシア戦、勝利おめでとーっ！」




楓「今日も応援アリガトーゴザイマス」





カチン、とグラスを合わせて、私たちは食卓を囲む。


日本に来ることも増えたため、鎌倉にも自宅を購入した。


NYの街並みを一望できる分譲マンションもとても気に入っているけれど、やっぱり生まれ育った日本が一番安心できる。





「ほんとによかったの？会場の近くにホテル借りなくて。ほとんどの選手はホテルなんでしょ？」




楓「車ですぐ着くし。それにホテルだとAが不便だろ」




「……当然一緒に泊まるみたいに言わないでよ(笑)女連れてる人なんて、いないでしょ？」




楓「例外が１人」




「あははっ、桜木くんね？」




楓「そ」





今日の試合は快勝。

明後日はフィリピン戦。

日本は、アジア予選を全勝で勝ち進んでいる。





楓「俺はAがいないと力がでないので」




「…もう。未だにキュンとしちゃうんですケド」




楓「そりゃもちろん、誘ってるからな」




「〜〜〜っ はぁ、本当に…。世界一かっこいい」






ニ、と笑う表情は変わらない。


私たちは食事もそこそこに、鎌倉の海を眺めながら身を寄せ合った。









『俺が、Aの夢を叶えてやる』



『アメリカで成功して、Aとデケー家に住む』






高校の時、安西先生が言っていたという言葉。


『あの二人… けっこう日本を騒がすコンビになるかもしれない』


この言葉通り、楓も、桜木くんも、日本バスケ界のトップに君臨した。








全部叶えてしまった私の夫。


私は、あなたに何ができるだろう。



あなたに貰ったぶん、私も、一生をかけて何か渡せたらいいな。








今、渡せるのは言葉だけ。



だから声に出して毎日伝えたいと思う。









「I’m crazy about you.」









fin
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