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楓「ん。だからすんげー久しぶりに運転した。代わる?」




「あはは!やだよっ」




楓「…ま、安全運転で。ちょっと走らせていーか?」




「うん。お任せする〜!」






私がずっと憧れていた車は、楓にぴったり合っていて。


ハンドルを切る横顔が、本当にカッコよくて。


世界一幸せ者かもしれない、なんて、本気で思ってしまった。





―――



「それでね、青木さん、”楓さん”とかって呼んでるんだよ。少し話しただけで大ファンになったみたい」




楓「楓さん、か。俺のこと名前で呼ぶのは、Aか家族くらいしかいねーな」





行先はわからないけれど、楓に話したいことが沢山ありすぎて、私は「あのね、それでね」とずっと喋っていた。


楓は優しく笑って、相槌を打ってくれる。


…時が、止まればいいのに。





楽しければ楽しいほど、現実が辛くなる。


さっき、職場で考えていたことを思い出してしまう。


アメリカ、か…。





遠いよね。よくやってきたよね、私たち。


しみじみとそう思う。楓と結婚したい。でも、仕事も…。


どっちが大事とかじゃない。比べ物にならない。そもそも分野が違う。


だって、私は…仕事としても、ずっとバスケに、流川楓に関わっていきたいから。







そんなことを考えていると、見えた看板は”朝比奈IC”。






「かま、くら…?」




楓「ん。懐かしいな」






国道134号線。




わたしたちの思い出が詰まった場所に、到着していた。








楓「由比ガ浜は、かわんねー」





「…うん。観光シーズンは、地獄」





楓「はは。観光客なんて気にもとめないで、俺はAとここで喋ってた」





「うん。英語の勉強、したりね…。いまや楓の方が、ずっとネイティブ」





楓「A」






日が落ちる寸前。


楓の顔が夕日に照らされていて、見入ってしまうほど綺麗だった。







気の抜けた返事をすると、楓は笑って、私の頬を手で包む。







楓「わがままを聞いてほしい」




「わがまま…?」




楓「俺に3年アメリカでの時間をくれ。で、Aもアメリカに住んでほしい」




「……!」




楓「Aが、…俺のことを抜きにしても、今の仕事が楽しくて、充実してることはわかってる。ニューヨーク支社があるって言ってただろ。…自分で言うのもなんだけど、今の俺には市場価値があると思う。どうにか、異動できねーかな」





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佐々(プロフ) - 一ノ瀬。さん» 一ノ瀬。さま、お優しい言葉ありがとうございます😭❤️誤字脱字等、修正作業週末に行なっていくので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします☺️ (2023年3月12日 9時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬。(プロフ) - 大大大好きな作品です!😭私も三井推しですが、流川もやっぱり良きですよねー🤞佐々様の書く文章は丁寧で大好きです!これからも応援しています💪 (2023年3月11日 18時) (レス) @page50 id: 4ca7f039c9 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - 加恋さん» コメントありがとうございます!続編は修正作業中でした、すみません。明日には公開できると思いますので、よろしくお願いします! (2023年1月16日 20時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)
加恋(プロフ) - いつも素敵な作品読ませていただいてます! 続編のパスワードが分からないので教えていただけると幸いです🙇🏻‍♀️よろしくお願いします。 (2023年1月15日 10時) (レス) id: 57a60ddf65 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - めんだこ。さん» めんだこ。様、コメントありがとうございます!嬉しいです( ; ; )お時間があれば、是非続編も読んでいただけるととても嬉しいです。 (2023年1月9日 21時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐々 | 作成日時:2021年2月25日 11時

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