一変 ページ23
―――――
「……!!」
がばっ と体を起こす。
ガラス張りの部屋から見える景色は、曙色で美しい。
……いや、そんなことよりも。と時計を確認する。
「……5時…半っ…!?」
ホテルに着いたのが18時ころ。
楓とベットに移動したのが18時半ころ。
徹夜明けとはいえ、こんなにも寝てしまったのかと自分が恐ろしく、そして激しい後悔の嵐が襲ってくる。
楓「オハヨ」
「おはよう……か、楓…」
楓「ん?」
「私っ…こんなに寝てて…っごめ……」
楓「徹夜明けだったんだろ?疲れてるとこ、激しくしてしまいモウシワケアリマセン」
「……何嬉しそうにしてんのよ」
楓「嬉しいに決まってるじゃん。目覚めたらAの裸体を拝めるんだから」
「…!私、徹夜明けでシャワーも浴びてないしっ…!ああ、もう…死にたい……」
楓「イイニオイだったけど」
ニヤニヤとしている楓をジト目で見ながら、枕に顔をうずめた。
楓のことだ。私に付き合って、夕ご飯だって食べてないだろうし、他にやりたいことがあったかもしれないのに、ずっとこの部屋にいてくれたんだろう。
それに…。
「リッツのスイートなんて一生泊まれないかもしれないのにっ…私のばかっ…」
楓「いつでも泊まれるだろ。なんなら連泊だし、俺が日本にいる間Aもホテル住まいすれば?つーかしてください」
「……え、ずっとここに泊まれるの?」
楓「スポンサー様って偉大だろ」
「そ、そうだね…」
楓は何も変わらないけれど、状況はガラッと変わったことを物語っていた。
私の隣で寝ている彼は、まさに大スターなのだから。
嬉しい気持ちが爆発して、これは夢じゃないよね?と頬を何度もつねり楓に「ベタだ」と笑われた。
楓「そーいえば」
「え?」
楓「ずっとスマホ鳴ってたけど。アオキって奴から」
「…職場の先輩だ。なんだろ。折り返していい?」
楓「ん。起きてんの?アオキ」
「多分起きてるんじゃないかな?記者の朝は早いから…っていうか、私今日出勤だし…行きたくないなぁ。せっかく楓がいるのに」
楓「俺も行ってほしくないけど、俺も13時からアポ入ってるし。遅めの夕飯、一緒に食お」
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佐々(プロフ) - 一ノ瀬。さん» 一ノ瀬。さま、お優しい言葉ありがとうございます😭❤️誤字脱字等、修正作業週末に行なっていくので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします☺️ (2023年3月12日 9時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬。(プロフ) - 大大大好きな作品です!😭私も三井推しですが、流川もやっぱり良きですよねー🤞佐々様の書く文章は丁寧で大好きです!これからも応援しています💪 (2023年3月11日 18時) (レス) @page50 id: 4ca7f039c9 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - 加恋さん» コメントありがとうございます!続編は修正作業中でした、すみません。明日には公開できると思いますので、よろしくお願いします! (2023年1月16日 20時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)
加恋(プロフ) - いつも素敵な作品読ませていただいてます! 続編のパスワードが分からないので教えていただけると幸いです🙇🏻♀️よろしくお願いします。 (2023年1月15日 10時) (レス) id: 57a60ddf65 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - めんだこ。さん» めんだこ。様、コメントありがとうございます!嬉しいです( ; ; )お時間があれば、是非続編も読んでいただけるととても嬉しいです。 (2023年1月9日 21時) (レス) id: cc9ec891f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐々 | 作成日時:2021年2月25日 11時