38世 ページ38
医務室でしゃおちゃんの様子を見た後
Aと一緒にロボロの元へ行く
…僕は
…俺は
前世で、Aが好きだった
でも、ロボロとAは誰から見たって両想いで
諦めというより、自分といる彼女が思い浮かばなかった
『なぁ大先生。俺は一緒に戦ってやれないから、あいつを頼むな。お前が1番強いから、Aだけでも、助けたって。あいつはあんなんでも、女の子だから』
『大丈夫だって、ロボロ。俺は誰も死なせんから！』
死なせないと、誓った
好きな子も
好きな子の大事な人も
大切な、仲間も
みんなを守る
自分が1番強いから、と
慢心していた
『…2人は、』
『えぇ、2人とも。最後はとても、幸せそうに笑っていました』
結局、全てを救う力なんてなかったんだ
自分が救う？
全員を、守る？
そんなことはできない
そう思い知った記憶
自分を犠牲にすれば、なんて気持ちが魂に刻み込まれたように、そんな考えばかりに支配されるんだ
Aが自分の力不足で死んだのを、最後まで思い出せなかったのだって、きっと
「Aは、僕が。幸せにするから。僕に任せてや」
「うん、今度は、目を離すんじゃないで」
「もう！なんなの？私は大人なんだけど」
「Aと大先生はずっとイチャイチャしとったらええよってことやん？」
そっか
ロボロも、思い出してたんだな
敵わない
ずっと続いていた頭痛が、驚くほど簡単に治っていく
愛し合っていた最愛の人
当時のことを彼女は覚えていない
しかも、既婚者
いや、幼馴染だったこいつは、いつから思い出していたのかもわからない
耐えられない、だろうな
自分が同じ立場であれば、なんとしてでも振り向かせようとするだろう
それを、こいつは、ただ見守ってくれた
「…思い出した時、Aちゃんはロボロのものだったんだって。それを疑問にも思わなかった。あんなにもお似合いで、他の奴の入る隙なんて微塵もなくて、そんな幸せそうな彼女の笑顔に惚れた自分がいたから。今までの愛が、記憶の中に埋もれていった。愛し合っているのは、僕と彼女じゃないんだ、と思った。思わずにはいられなかった。…でも。っ僕はやっぱりAを愛してて、大切で、埋もれた愛を掘り返して、ロボロを裏切っても、一緒にいたいって、死にたくないって思った。あの時、自分が死ねばお前と2人、Aが本当の幸せを手に入れると分かっていても、救いの手を掴んだ。…ごめん」
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あるか(プロフ) - ありがとうございます！少しずつ進めていくので気長に待っていてくださると幸いです！！ (2020年8月17日 15時) (
レス) id: 361634c89c (このIDを非表示/違反報告)
優 - 初コメ失礼します！すごい好きです！u_t推しなので最高…！まだ少ししか投稿されてないですが、これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2020年8月16日 3時) (レス) id: 455d9d23ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるか | 作成日時：2020年8月14日 0時
