52番、 ページ5
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山田「……許されないことをしたのは、お前らだろ。
今すぐここから離れろ。金輪際、Aに近づくな。
もし、Aに何かあったら、
…………どうなるか分かってんだろな。」
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沙良「っひ、…あ……
……ゆ、う、…せな、………行こ……」
沙良たちは、怖じ気ついて震えていて。
すぐに逃げるように去っていった。
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「……やま、だ、………ありがとう。」
山田は、顔を伏せたまま。
「………山田……っ、!」
びっくりした。
急に、私を抱きしめてきたんだから。
山田「……っほん、とに、ごめん。
勝手に近づいて、勝手に突き放しといて、…でも、俺のせいでこんなにも傷つけて………っ」
ぽと、ぽと、と、肩に冷たい感触。
……山田が、泣いてる…………?
山田「……謝りきれない、けど、ごめん、…
…………ごめんね……………………」
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ちがう、
私は、謝ってほしいんじゃない。
そんな声を、聞きたいんじゃない。
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あなたを、泣かせたいんじゃない。
「………あやまら、ないで……。
……確かに、裏切られて、怖かった、けど…………
……山田が、来てくれたとき、
…………すごく、嬉しかった…………」
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力強いけど、優しいぬくもり。
ふわふわ香って、包み込んでいる甘いにおい。
すべて、私が大好きなもの。
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今、すごく幸せなんだよ。
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作者名:貴山伊咲 x他1人 | 作成日時:2017年11月3日 15時