・ ページ13
・
「肩もみしてあげよっか」
「お、優しいやん」
お願いしまーす、と言ったてつやの背後に回り肩を押す。その間も彼は作業をやめない。ああ張ってるな、頑張ってるんだな、とてつやの強張った身体を確かめて感じた。後ろ姿を見つめていると、ただただ意地悪がしたくなって、もっと触れたくなって、急に後ろから抱きついてみた
「わっ」
ビクッと震えたてつやは、まるで誰かに脅かされたようなリアクションで振り向いた。その顔には何してんの、と書いてあって
「A、驚かさんといて。心臓に悪い。」
ふぅと一度息を吸って、また何事も無かったように作業に取り掛かる。てつやは優しい。絶対に怒らないしあたしを避けたりしない。反応が楽しくて、もっともっと後ろから抱きついた。
「てつや、珍しくいい匂いがする」
「だってA嫌がるやん」
「あたしが嫌がるから綺麗にしてるの?」
「俺、女の子には優しいからね」
女の子だと認識されている。それだけで嬉しい。あたしは嬉しさを隠さずにまた擦り寄る。「くすぐったいなぁ」とてつやは首を振った。
「編集、あとどれくらい?」
「んー、もうそろそろ終わるよ、きっと」
「じゃあ息抜きにアイス買いに行こうよ」
「それ、Aが食べたいだけやん」
「てつやも食べたいでしょ?」
あたしの強引な言葉に、
彼は「仕方ないなぁ」と困った顔で笑った。
イエスが出た瞬間、机の上からてつやの財布を取って渡したあたしに、少し呆れて
「アイスは1つまでだよ」とてつやは念を押す。
「わかった、じゃあコンビニまで手繋ぐのは?」
「んーそれは」
行きも帰りも許そう、と優しい顔でてつやは笑った。
ああ、甘い。この時間もこの空間も全部甘くてやっぱり、彼はみんなとは違う。やっぱりあたしの中でてつやは特別だ。
「大好き!」
身体中から溢れた愛しさを隠さずに、あたしは思いっきりてつやに抱きついた。
おはよう(Sushi riku)→←恋は盲目(Tetsuya)
246人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えむ(プロフ) - はるさきすさん» はるさきす様、いつも読んで頂きありがとうございます!としくん書きたいと思っていたので是非書かせて頂きます!(*'.'*) (2019年3月29日 0時) (レス) id: 26f2f6b568 (このIDを非表示/違反報告)
はるさきす(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!突然ですがリクエストすいませんm(_ _)m東海オンエアのとしみつくんでお話書いて頂きたいです(´;ω;`)これからも更新楽しみに待ってます! (2019年3月28日 23時) (レス) id: 55a2846b5d (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 莉乃さん» 莉乃様コメントわざわざありがとうございます。上記のYouTuber様のみを受け付けていまして、申し訳ないのですが私の技量ではまるくんを書くことができないです(;_;)本当に申し訳ありません!これからも宜しくお願いします。 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 26f2f6b568 (このIDを非表示/違反報告)
莉乃(プロフ) - この作品とてもすきです!!リクエストでよければレペゼン地球のまるくんをお願いしたいです!これからも頑張ってください^^* (2019年3月25日 21時) (レス) id: be24bfa3fd (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 友梨奈さん» 様が抜けてしまい申し訳ございませんヽ(;▽;) (2019年3月4日 21時) (レス) id: 26f2f6b568 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えむ | 作成日時:2018年8月9日 10時