ラブストーリーは突然に ページ12
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「Aちゃーん？俺の荷物ん中にお手紙混じっとったよ」
「え、私宛に？ ありがとう、」
いつも通り、洗濯物を畳んでいた時のことだった。
彼がひょっこり顔を現して、高級感ある黒封筒を持ってきた。
私宛に手紙が届くことはないので、てっきりそれも彼の物かと思ってまとめて渡したんだ。
最近は専らメールでやり取りをするため、手紙なんて寄越す友人、知人に心当たりはない。一体誰からだろうと首を傾げたが、裏面に記載された名前に懐かしい記憶が蘇った。
丁寧で丸みを帯びた字が並んでいる。
「誰からやったん？」
「高校の時の私の代の生徒会長から、同窓会の案内。
そっかぁ、もうすぐで7年かぁ…」
もうすぐ7年ってことは、この人と結婚してもうすぐ5年目。
ついでに言うと今年で20代前半も終わる。
はぁぁ、時の流れって恐ろしい。
四捨五入したらおばさんじゃん…。
時間の流れを自覚して後悔するも、既に私の心は同窓会に小躍りしていた。まるで遠足に行く子供みたいだ。
「行くん？」
「うん、まぁ。先生にも会いたいし」
「送りとか迎え行くよ」
「お仕事あるでしょ？大丈夫だよ」
特にその言葉に意味はなかった。
自分でも行ける距離だったから、わざわざ彼が労する必要もない。
仕事だってこの時間帯ならあるだろうし申し訳ない。
そういったつもりで断ったのだが、言い方が悪かったのか、彼はシュンとしてその場を去った。
「？…なんなの、ほんと」
まるで好きな人に“荷物運び手伝うよ”と言ったものの、断られてしょんぼりする高校生じゃないか。
言葉だけでは軽く受け流せるのだが、そんな態度されたら一瞬だけ、ほんとに一瞬だけ、勘違いしてしまいそうになる。
やめやめ。
自惚れるな、中野A。
私は高校生じゃないんだぞ！
確かに過去に何度か好きになりかけたことは無きにしも非ず。
それは認める。だって顔が良いもん！そしてホストなんだもん！
勘違いしそうになることもあった。
けれどその度に彼が夫して最低なことを痛感して砕け散るのだが。
「……そんな時代も、あったねぇ」
諦めにも似たため息をつき、私は手元の作業を早急に終わらせた。
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チワワ(プロフ) - Sideだと思いますsaidじゃなくて (12月7日 1時) (
レス) @page10 id: 98e7d80620 (このIDを非表示/違反報告)
ねお - すっごく面白くて何度も見てます！！！更新楽しみにしています！！ (2023年3月27日 10時) (レス) @page14 id: b5c83b1559 (このIDを非表示/違反報告)
4 - 凄く面白いです〜これからも頑張ってください💗 (2023年2月26日 23時) (レス) @page11 id: 764f1e81ac (このIDを非表示/違反報告)
ぱそぱそ - 最高1位もおめでとうございます！！ (2023年2月25日 21時) (レス) id: 681f5dec5d (このIDを非表示/違反報告)
ぱそぱそ - 新作嬉しいです！他の作品とは雰囲気が違っていて、でもすごく面白いです！5年間の詳しいエピソードだとか、fwの思いだとか……続きが楽しみです！！🥰 (2023年2月25日 21時) (レス) id: 681f5dec5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃瀬 | 作成日時：2023年2月24日 18時
