〃 ページ44
.
あの人とは同じ町内で帰り道がほぼ同じ
ああ無理
追い越せない
もっと早く歩いてくれ
友達と話しながら帰るあの人は
1人で帰る俺の速度よりゆっくりで
追い越してもいいんだけど
いつもあの人の事で騒いでるから
ちょっと恥ずかしさもあって距離が縮められない
恋人はいないという情報を得た
それと担任経由で授業で作った創作物をもらうという
大胆かつ変態的なことまでする予定
バレたらもう近づけない
恥ずか死ぬ自信ある
いやでも授業のやつは担任の善意だからね
俺の意向じゃないよ
あ、後ろ向いた
……これは非常にまずい、やばいやばい
え、なんで、急に後ろむく?
なんで友達も一緒にみたの?
騒いでる子って知られた?後ろ歩くのストーカーぽかった?
いやガチのストーカーになりかけてるけどさ
ホントに家こっちなんです、誤解なんです
同じ町内だから家もわかってしまって
俺と同じアパートで階数が違うだけなんて
偶然知ったんです
こんな近いなんて誰が思うか
自問自答繰り返して前なんて見る余裕なくて
気づいたら前を歩いてたあの人が
すぐ、となり、に
目が あった
「一緒にかえんない?」
俺の人生終わった
155人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:一縷 | 作成日時:2020年5月7日 4時