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君は泣き止んだ。
顔色は良くなったのに瞳に色が戻らない。

俺はソファーに、君をソファーの下に
ドライヤーで乾かす。



「寒くない?温かいもの持ってくるね」



浮かせた腰は君の手によって戻される。
上体を捻り俺の方を向く。
目は合わない。

あ、目が合った。と思ったら
君はソファーに乗ってきて膝に跨った。



「なす。ずっと言えなかったけどね、俺、お前じゃなきゃダメなんだ。

1人にしないで」



俺の首に腕をまわし縋り付く。
こんな君を放っておけるわけないじゃん。



「俺もずっと言ってなかったけど、お前のこと離してやれないくらい恋してるんだよ」



外はまだ雨脚が強いみたい。
あの中走り出した君を追いかけて良かった。

少しずつ、着実に君に愛を届けるから
不安にならないように。



君が顔を上げて真正面で見つめ合う
良かった、瞳に色が戻ってる。

君との距離が縮まって、
君は俺の下唇をやわく噛む

そんな君の可愛らしい行為
俺は深いキスを君にあげる。



「んん、っ、ふぅ…、ぁ…」



臆病な君に、愛してるの言葉が
いつか届けばいいな。

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作者名:一縷 | 作成日時:2020年5月7日 4時

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