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▽ハグチャレンジ…那須ver
朝、目が覚めると隣に浮所はいなかった
彼は俺より早起きだから
いないのはいつものこと
遮光カーテンは全て開かれ
白い光がベッドに入射していた
(今日もよく晴れてんなー)
寝起きの俺には眩しすぎて、
カーテンとは反対の方向を向き
また目を閉じかけた
閉じかけたというのは、すんっと
いい匂いを知覚したから
朝飯作ってるなら起きないとな
ベッドルームを出るとすぐリビングに出る
左奥を見ると料理中の恋人
(あぁ…朝から幸福度数上がったわ)
太陽光が部屋に差し込み、
全てが眩しく見える
「〜♪」
鼻歌を交えながら朝飯を作っている彼は
いつも楽しそう
彼の隣にいると自然と俺も笑顔になれる
そういう、俺にまで幸せを運んでくれる所が好きなとこ
ようやく頭も起きてきたから
彼の方へ歩み寄る
キッチンスペースまで来ると気づいたみたい
「あ、那須!おはよう!」
「うん、おはよ」
「もう少しで出来るよー
那須、コーヒーいる?」
「んー」
「ん?那須?」
会話を放棄して浮所のそばに立ち、両手を彼の腰へ回し後ろから抱きしめる
「え、どうしたの!?どっか痛い!?」
「うきしょーもう1回寝よう…」
浮所の肩口に頭を沈めながら言うと
俺の髪の毛を右手でわしゃわしゃしながら彼は言う
「ダメだよ笑 ご飯食べようよ笑」
ですよね!
今日は久々に2人とも何も無い日だし、家でまったり過ごすのもありだと思ったんだけど。
浮所の手料理を逃したくもないし、大人しく頷く。
「ねえ、浮所。
この後買いに行きたい物があんだけど」
「なにー?」
体制はそのままに、きゅっと、浮所の右手を包む
「指輪。買いに行こう」
✁┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
白い光の中では赤らんだ顔はごまかせない
いつもの様に下唇を片側だけ噛み、
伏し目がちに笑う
「言うの遅い!」
そんな言葉も照れ隠しにしか聞こえないよ
ハグチャレンジ…成功!
(対比させて 書きたかった のです。)
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作者名:一縷 | 作成日時:2020年5月7日 4時