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隣に立つこいつが
俺をみている

…俺の気も知らないで


こいつの視線はむず痒い

いつもはうるさいくらい話しかけてくるのに
急に静かになって
悲しげな眼を向けるんだ

いつもの楽しげな視線はどこ行ったんだよ…



1人でいたらどこかへ行ってしまいそうで
もう戻ってこないかもって思ってしまう
だからそれを繋ぎ止めるために
俺はお前のそばに行く


そんな建前





本音は


お前のそんな表情見たくない
俺に助けを求めて欲しい
俺に縋って欲しい
俺だけを、見て欲しい




「そんなに見られると恥ずかしいです〜」


「黙ってればイケメンなのに…」


「ハハッ!お前もな」


そんな俺の醜い感情がバレないように
軽口をたたく

するとお前はいつもの"浮所飛貴"に戻るんだ



何がお前を悲しませている?

俺だったら…

俺だったらお前にそんな表情させない

でもこんな感情、知られるわけにいかない




だから今日も

全部知らないふりをして

お前の隣にたつ

6→←5



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作者名:一縷 | 作成日時:2020年5月7日 4時

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