9頁 遠くの星の懐かしさ ページ10
「足いったい……」
仰向けで見上げた空にデジャヴを感じる。
「なんだっけあの……なんとかかんとか協奏曲ってとこ」
ビートタコスタンプの攻撃でひたすら縄跳びをし続ける地獄のようなステージだった。ダイエットでもしているのか、もしくは持久走練習かとい言いたくなるような運動量だった。
不意に視界に影がかかる。どうやら誰か来たようだ。その人に差し出された赤いパッケージの缶コーラは結露し、太陽の光を反射している。
「おつかれ、3号」
「ありがとうございます、2号さん」
一瞬、手を伸ばす彼女の微笑みと星を宿した瞳が、どこか懐かしく思えた。
体を起こし、コンテナの端に座る。力を入れてプルタブを引くとカシュ、といい音がした。私が買ったコーラにはいつも反乱を起こされるが、今回はとても大人しく開いてくれた。
(丁寧に運んでくれたんだ……)
2号さんは隣で同じように座り、しかし私と違いどこか上品な振る舞いでペットボトルのミルクティーを飲んでいる。
「ミルクティー、好きなんですか？」
「ん〜、そやね。それに……色々思い出があるんよ」
「なるほど…」
しばらく静寂が流れる。ここには時計がないためか、とても長く感じた。
不意に2号さんがボトルのキャップを閉めた。それを見て、私も慌てて残りを飲み干す。
「ジュース、ご馳走様でした！ で、では調査を再開します！」
「ん 」
彼女の表情を隠している傘の中から、少し気だるげな返事が聞こえた。
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰
「コジャケちゃんシューーート！」
コジャケを思いっきり遠くのコアに投げる。コジャケはしっかりとコアを飲み込み、それに伴いケバインクが消えていく。
コアを消しすぎてここ数回はどれだけ飛距離を伸ばせるのかが楽しみになっている。
ケバインクの先には、遠くの土地に続くパイプがあった。
「次のサイトの道、ありましたー！」
遠くに見える3人に手を振る。
「やったねー、3号！ それじゃあ進んじゃって！」
無線機から2号さんの声がする。それならばとパイプの口を開けようとしたその時。
「ちょっと待つんじゃあーーー！」
このサイト中に届くような力強い、第三者の声。
声の方向を振り向いた瞬間、網膜に焼き付く憧憬と、鼓膜すら揺らすような心臓の音がフラッシュバックする。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
ごめんなさい別ゲーに浮気してました…投稿遅れたのもそのせいです。
クリスマスに新章出す方が悪い(責任転嫁)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソルシード(プロフ) - りんごさん» ｱｯすみません！消し忘れてました。ご指摘ありがとうございます！ (2022年11月5日 22時) (
レス) id: 4da8726d25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ，フラ立ってますよ！ (2022年11月5日 22時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソルシード | 作成日時：2022年11月5日 21時
