7頁 這い寄るモノ《急》 ページ8
「まってまってまってーーー！」
そう言いつつも待てと言われて待つ人はいないよなーなんてあぁ良かったまだ結構冷静だ。しかし思考ばかり早くても攻撃を避けられる訳では無い。足がもつれ、転びそうになりながらよたよたと走り出す。
できるだけ早く逃げようとセンプクするが上手く泳げない。それでも何とかもがき続けていると、不意に抵抗が弱くなった。
「アーマーが直った……！」
センプクからヒト形になる。手は既に目前に迫っていた。しかし、今はいつものように動くことが出来る。拳を避け、しっかりと照準を合わせる。
(これなら、行ける……！)
先程の恐怖は、もう無くなっていた。
「はぁっ！」
ドリルパンチをイカロールで避け、突き刺さった手目掛けてインクを打ち出す。その勢いで手が弾かれる。
手が直撃し、操縦室にはられていたシールドが崩壊する。そして、タコワサ将軍が地面に落ちてきた。
「タコワサが落ちた！ケリをつけるんじゃーッ！」
「はい！」
タコワサ将軍のすぐ傍でスーパーチャクチを発動させる。体が空中に固定される不思議な感覚。高く掲げた右手にエネルギーが溜まっていく。
「と ど め だああああ！」
叫ぶと同時に下に強く引かれる。上半身を下に向け、手から着地する。その衝撃でエネルギーが弾け、一瞬ながらもインクの渦ができる。
至近距離でのチャクチはタコワサ将軍に大ダメージを与え、大きな体を弾き飛ばしていく。吹き飛んだタコワサ将軍はそのままロボットに突っ込み、機械から火花が散る。
「ヤ…ラ…レ…タ」
ロボットから光が溢れ、爆発した。その勢いのまま巨体が宙を舞い、クレーター中心へと落ちてくる。
アタリメさんと落ちたタコワサ将軍に駆け寄る。
その時に気がついた。
奇妙な音がする。ずるずる、ずるずると何かが這うような音が。ほかの2人は話し込んでいて気付いていないようだが、明らかな異形が迫っている。
私は少しだけ周りよりも耳が良かった。それのおかげかは分からないが、確かにそう感じた。2人の話はそっちのけで音を辿る。よく聞くと音は少しづつ近づいてきていた。
(何か、くる)
そう思った次の瞬間、私の身体は宙に投げ出されていた。思考が追いつかないまま重力に身体を引かれる。内蔵だけが地上に残される奇妙な感覚があった。
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ソルシード(プロフ) - りんごさん» ｱｯすみません！消し忘れてました。ご指摘ありがとうございます！ (2022年11月5日 22時) (
レス) id: 4da8726d25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ，フラ立ってますよ！ (2022年11月5日 22時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソルシード | 作成日時：2022年11月5日 21時
