In My Room -3- (ページ8)

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-106- (2016.1.21改編) ページ8

初めてAの家に来た時のような緊張感で呼び鈴を鳴らし、ガチャリと手元のドアノブを鳴らして家に入ると、玄関の小上がりに立つAの顔を見る。

「A...会いたかった」
素直に、彼女を目の前にしたらそう言っていた。

「イェソンさん..」
じわりと目頭に水分が含み、Aが呟く。

「会いたかった」
小上がりの分少し高い所に居る彼女の腕を強引に引き込むと、両手で抱きしめる。

「わたしも...」
くぐもった声は涙のせいなのか、俺が抱きしめる力が強すぎるのか。

でもこの二言にホッとした。Aの荷物を持たせてもらえている気がした。
不思議と確信めいたものが俺の中で出来た。

これから、何が起きるか分からない。
だけど、俺はいつだった諦めずにAのそばにいる。
この家で一緒に泣いて笑って、彼女の嘘か本当か分からない言葉に翻弄されながら、たまには、現実から逃げ出してみたりして。

それでも俺は全力でAを守る。
一緒に夢を見ていく。

-The End-