In My Room -3- (ページ11)

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祝福される -1 ページ11

-Yesung Side-
「ヒョン...ねぇヒョン」
「え？」
レジに入っていたジョンジンがコーヒーを持って裏に入る。

「ヒョンが日本人に人気って本当だったんだね」
「は？お前なんだよ」
読んでいた漫画から目を離せば、ニヤつくジョンジンがこっちを見る。

「最近さ、本当に日本人のお客さんが多いんだよ。『兄さん』とか言ってるけどさ、あれヒョンの事でしょ？(笑)だからメニューもさ、日本語の表記を入れなきゃだね。あと簡単な接客の日本語も覚えきゃ」
これまで俺が何度も日本で人気があると言っても信じてこなかったが、やっと認めたらしい。

「だからさ、日本語分かる人....Aさんとかに、教えてもらったりとか...」
Aと付き合う事になったと報告していないジョンジンは、俺の様子を伺い見て心配しているようだった。
可愛いやつだ。

「あぁ..そうだなぁ..Aの事なんだが...」
「あ！ごめん、ごめん！ヒョン。そうだよね、ヒョン辛かったら全然いいんだ。パソコンとかで調べればいいと思うし！うん、大丈夫」
何を早とちりしたのか、手振りで話を打ち消そうと慌てる姿にこちらが戸惑う。

「お、おい！待て待て。俺、付き合う事になったんだ。Aと」
「.....え？」
「だから、付き合う事になったんだ、Aと」
目がテン、口が空いたままのジョンジンに同じことを2度繰り返す。

「またまた...1度フラれてるのに、付き合うなんて事あるの!?しかも俺この前Aさんが仲良く男の人と歩いてるの見たけど」
なぜ兄の言う事を1度で信じないんだお前は...その仲良く歩いていた男の人は恐らくジテさんだ。
この前ジュンソさんの結婚式で帰国することを聞いていた。

「その男性、結構身長が高くて目鼻立ちがくっきりした茶髪の人じゃないか？その人彼女のお兄さんだよ。そしてだな、例え1度断られていようと、場合によっては結ばれるんだ。兄さんの思いが彼女に伝わったんだ」
「...あ、そう。まぁ、結ばれた事は喜ばしいことだよね、おめでとう」
ジョンジンの俺に対するリアクションは相変わらずで冷めたものだった。

-Your Side-
「忙しいのに、ありがとうございます。助かります！」
「大した事じゃないから、大丈夫だよ。言い慣れるまで難しいと思うけど、少しくらい間違えても多分伝わるから、上手く言えなくても大丈夫だよ」
閉店後のカフェで話を聞いて、翻訳データは後日メールで送る事で落ち着いた。