魔法５ ページ6
―――ナツメ side
なんか意外だな、第二王子のコイツなら召使いとかに頼んで髪の毛を乾かしてもらったりしてそうなのに…
あ、それかここでは一人だからその練習として一人で乾かしてるとかか？それなら、ある程度納得がいくんだけど
レ「お前に初めて会って、お前に初めて髪を触られたあの日から…『俺は、もうコイツ以外に触らせねぇ』って決めたんだ」
主「だから、一人で乾かしてたと？慣れてねぇのに？」
レ「…(コクッ)」
主「可愛い奴だなお前…、めっちゃ可愛いんだが？どうしてくれんだよド畜生が」
レ「ナツメ」
主「ん？」
レ「俺を飼い慣らせんのは、お前だけだ。俺は、お前の言う事ならなんだって聞いてやる」
主「ふーん、懐かれたもんだなぁ」
レ「離れねぇからな」
主「好きにしろよ、俺も離してやんねぇから」
レ「ん(すり)」
主「髪、結んでない方が好きだな」
レ「そうなのか？」
主「うん。でも、それを知ってるのは俺だけでいいわ」
レ「そうか」
主「よーし、寝るぞレオナ！明日から授業が始まるからな！」
レ「くっそダル」
主「ほれほれ、さっさと寝るぞ」
レ「ん…(ギュッ)」
コイツ、本当に大きくなったなぁ。俺は嬉しいよッ！あんなに子供の頃は可愛くて、チャーミングだったのが今ではイケメンだからね！？
しかも、俺が逃げないようになのか強過ぎない力加減で抱き締めてるし！
主「ん〜、お前気持ちいいな」
レ「…(すり)」
主「おやすみレオナ」
レ「ああ、おやすみナツメ」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
ーーー『翌朝』
朝目が覚めれば、俺の目の前にはくっそイケメンな顔でスヤスヤと眠るレオナの顔があった
クソめ…整い過ぎだろ、訴えてやる！
レ「起きたのか？」
主「おう、おはよ」
レ「はよ」
俺とレオナは制服に着替え、部屋を出る。朝食はいつも和食なんだけど、面倒なので焼いたパンの上に目玉焼きを乗せて食べそのまま寮を出た
勿論、レオナの分も作ってやったら文句言わずに食べてくれましたよ！いい子ですね、うちの可愛いペットは！
レ「ナツメ」
主「ん？」
レ「テメェに初めて会ったあの日、何で怪我してたんだ」
主「……」
レ「バレてねぇとでも思ってたのか？隠しても、血の匂いは分かる」
主「そうか」
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作者名：抹茶ラテ | 作成日時：2020年6月10日 23時
