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3 ※一十木音也side ページ3

中学1年生のときそれは突然訪れた。


音也「どういうこと?!」


A「1か月後にお父さんの仕事の都合でね海外に行くことになったんだ…」


音也「そんな…やだよ! 俺Aちゃんと離れたくないっ…!」


A「お兄ちゃん、私も一緒にいたいよ!でも、こればっかりはしょうがないの…ごめんね…」


音也「やっぱり俺のせいで…」


A「違う!! 距離は遠くなっても私はいなくならないよ! それに絶対に戻ってくるから!!」


Aちゃんは俺の手を握って俺の目をまっすぐ見ながら言った。


音也「もど…ってきて…くれるの…?」


A「もちろん! いなくならないって“約束”したでしょ!(ニコッ)」


音也「うん、、俺Aちゃんが戻ってくるのずっと、いつまでも待ってるっ、、!」


A「うんっ!」


そういってAちゃんは涙を流しながら俺を抱きしめた。俺も返すように抱きしめ返した。

そして、俺たちは毎日思い出を作るように一緒に長い時間を過ごした。



しかし、時間はあっという間に過ぎ、Aちゃんが飛び立つ日になった。


音也「Aちゃん…俺やっぱりっ、、、」


ぎゅ


A「私ね、お兄ちゃんが弾くギターが世界で一番好き。あとね、お兄ちゃんにはキラキラしてかっこいいアイドルになって欲しいんだ」


音也「Aちゃん…」


そう言ってAちゃんは抱きしめるのをやめ、俺の顔を見た。


A「これ! お兄ちゃんにあげる!」


そういって君の小さい手の中には1つのピックがあった。


音也「ピック…?」


A「そう!私のピック!お兄ちゃんに持っていて欲しいの!」


音也「////ありがと! そしたらAちゃんに俺のピックあげる!!」


A「いいの??」


音也「だって俺にくれたってことはAちゃんがピック無くなっちゃうでしょ? それに…///これを見て俺のことを思い出して欲しいんだ…///」


A「分かった!! 大切にするね!!」


音也「最後に一緒に写真撮ってもいい…?」


A「撮りたい!!」


公園のベンチにカメラを置いて写真を撮った。


A「私も携帯持ってたらな〜…」


音也「俺もたまたま、あるおじさんからもらっただけだから気にすることないよ!」


A「だって…私もその写真欲しい…」


音也「そしたら次会った時にあげる!!」


A「うん!」

こうして俺たちは離れ離れになった。

4→←2 ※一十木音也side



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作者名:きのこ | 作成日時:2022年10月1日 0時

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