３６ ※聖川真斗side ページ36
最近よくちあきさんと電話をするようになった。
色々な話をして、一緒に笑い合ったりしていく中で俺はどんどんお前に惹かれていったんだ。
最初は妹のことをとても楽しそうに話す姿が可愛らしかった。だか、中身を知れば知るほどちあきさんの魅力に惹かれ、気づいたら好きになっていた。
しかし、最近彼氏がいることを知り俺は、正直ショックを受けた。
だが、彼氏の話を聞き俺はちあきさんを守りたいと思った。
姉「いつも話聞いてくれてありがとう」
真斗「俺でよかったらいつでも聞くぞ」
姉「ふふっ真斗くんは本当に優しいね。真斗くんの彼女はきっと幸せ者だね」
俺は「お前が彼女になって欲しい…」と言えるだけの勇気は無かった。
真斗「ありがとな」
俺は臆病だ。今もこの“いい人”の位置をキープしている。
だけど、今の俺には奪うなんてことはできない。おれは見守っているのが似合う。
秘めた想いがこぼれ落ちないようにせき止めなければ…
そんなある日突然ちあきさんから電話がかかってきた。
prrrrrrrrrrrrr
真斗「どうかしたか？」
姉「あの、、いま、って、会えたり、、しますか、、？」
電話の向こうでちあきさんが泣いている…
俺はすぐにお前に会いたいと思った。
真斗「ああ。大丈夫だ。今どこにいる」
姉「〇〇…ってところに、、」
真斗「分かった。すぐに行く」
姉「ありがとう、、、」
俺はマネージャーを呼び、車ですぐに向かった。
近くを走っていた時俺は下を向いて木にもたれかかっているちあきさんの姿を見つけた。
バンッ
真斗「大丈夫か！！？」
姉「真斗くん…私っ…！」
そういってちあきさんは俺の胸に飛び込んできた。
真斗「とりあえず車で話そう。こっちまで来れそうか？」
姉「(コクッ)」
そして俺は泣いているちあきさんを車まで連れて行った。
幸いこの車は外から見えないようなガラスであったため、都合が良かった。
マネ「私少し仕事がありますので行ってきますね」
真斗「ああ。」
きっと気を利かせてくれたのだろう。
隣で泣いているお前に俺は胸を貸すことしかできなかった
姉「少し落ち着いてた…ありがとう」
真斗「ならよかった。それでなにがあったんだ？言いづらかったら無理はするな」
姉「あのね…
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作者名：きのこ | 作成日時：2022年10月1日 0時
