貴方(彼)に一目惚れ (ページ37)

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＃37 ページ37

有岡 side

結局放課後俺と薮ちゃんは一緒に光と伊野尾ちゃんが待つというか驚かせるために学校に向かっていた。

薮「大ちゃん今からいうこと適当でいいから聞いてほしい。」

向かう途中薮ちゃんはいつも以上に真面目な顔をして俺に話しかけてきた。

『うん、わかった。』

薮「大ちゃんの優しさって俺たちの事を傷つきたくないって思ってるかもしれないけどそれって違うんだよ。」

『っえ…』

違うってなんだよ。

薮「その優しさは大ちゃん自身傷つきたくないそれも含まれている優しさなんだよ。それが、悪いわけでは無い寧ろいいことだと思う」

『…』

わかっていた、俺自身傷つきたくないそんな気持ちがあるってこと心のどこかでそう思っていた。
だからこそ、気づかせてくれようと薮ちゃんはわざと俺に言ってんだと思う。

薮「けどさ、その優しさはもう要らないんだよ。ちゃんと、大ちゃんは幸せになっていいんだよ。それが、俺にとって光にとってそれに慧ちゃんにとって一番うれしい優しさなんだよ？」

『薮ちゃん…』

初めて知った、薮ちゃんの気持ち。俺に対してこんなこと言ってくれる人やっぱり大ちゃんしかいないんだろうな。

『ねえ、薮ちゃん』

薮「ん？？」

『ありがとうね。』

薮「なんだよ急に照れるだろうが。」

俺、頑張ってみるよ。これからちゃんと光にそして伊野尾ちゃんに気持ち伝えるよ。
それが、今の俺にとって一番のいい方法だから。

『ところでさ、いつから伊野尾ちゃんの事慧ちゃんって呼ぶようになったの？』

薮「っえ、今聞くこと！？」

『俺でもまだ伊野尾ちゃん呼びなのに許さないよ』

薮「いやいや、勘弁してくれよ(笑)」

本当薮ちゃんには叶わないな。さすが俺の親友。