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ファーストキス ページ4

.3







今日の肴は"ファーストキス"らしい。









賑やかな居酒屋で頬を赤く染めて上機嫌なのは良いが、俺は大変不満である。


何がって、







「あっははは!な、稜雅」
『…』
「なんだよお前ぇ。あ、お前、ファーストキス誰だっけ?」









肩に乗せられる腕がウザい鬱陶しいやめて欲しい。









「あれやなかった?高2んときのやつ?」
「いや、あの子は確かキスもしてなかったんじゃね?なぁ、稜雅」








晃一の質問に的確に答える海がもはや恐ろしい。
なんで俺の恋愛事情そんなに把握してんの?







「えー誰やねん」
「今のカノジョー?」







酒の入った2人はとことん面倒。あー今日は黙って帰れば良かった。








『ファーストキス?忘れた』
「はぁ?嘘やろ?」





いや、嘘じゃない。






「あ、まって俺思い出したかも」
「え?なに?」
「あれじゃなかった?稜雅、覚えてないやつ」







……だから、なんでお前はそんなに俺の恋愛事情を知ってるんだよ。









「あ、図星?」
「なんや?俺、知らんでそれ」








何も言わない代わりに深い溜息を1つついてやる






「やっぱりあれだよ。高1の時に熱出してさ…」
「あ、Aにキスしたってやつか!」








愉快そうに笑う2人が心底ウザい









「あん時の稜雅おもろかったわぁ」
「ヤバかったよな」




そうだよ。俺のファーストキスは俺の不注意(?)でマネージャーに奪われた。









というより俺がキスしてた。らしい。何ぶん記憶がない。









「看病しに行ってキスされるとかどこの少女漫画かと思ったわ」
「いやまじそれな」




俺も、まじそれな。





「で?最近どうなの」
「そやで。俺らのマドンナ取っといて。どうなん」









高校卒業後、俺はAと付き合った








「まだキスだけ?」生々しい…









『お陰様でキス以上もしてますどうも』
「…ムカつく」
「ええなぁ」








そのままケラケラと笑う2人に高校時代に戻ったかのように錯覚する。









今日は帰ったら久しぶりに思い出話でもしようかな。









例えば、ファーストキスの話とか。









.ファーストキス

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○○(プロフ) - あっちゃんさん» ありがとうございます。頑張らせていただきます! (2018年7月28日 22時) (レス) id: bc97300b24 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - 作者さんの小説大好きです!これからも応援してます! (2018年7月28日 20時) (レス) id: a151bbb754 (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - ネオンガールさん» ありがとうございます!嬉しいです。頑張らせて頂きます! (2018年3月20日 9時) (レス) id: bc97300b24 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール(プロフ) - たくちゃんのプロポーズのお話泣きそうになりました…。更新待ってます!頑張ってください:-) (2018年3月19日 22時) (レス) id: d6341b5934 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:.C | 作成日時:2017年12月23日 22時

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